【ちゃんと言って!】トリマーが犬に怪我をさせて言わない理由とは?

トリマーの仕事は、ペットの美容と健康を維持するために重要な役割を果たしています。しかし、トリマーが愛犬に怪我をさせてしまうことがあり、その事実を飼い主さんに伝えないケースも存在します。

なぜトリマーは正直に怪我があったことを伝えないのでしょうか?今回の記事では「トリマーが犬に怪我をさせて、飼い主さんに言わない理由」について、具体例を交えながら詳しく解説します。

トリミング現場でのケガのリスクとは?

トリミングは刃物や電動機器を使用するため、犬にとってもトリマーにとってもリスクが伴います。トリミング中に犬が突然動くと、ハサミやバリカンが誤って、犬の皮膚を切ってしまうことがあります。

また、経験の浅いトリマーが技術的なミスを犯して犬を傷つけてしまう場合や、メンテナンスが不十分な機器や犬の毛質に合わない道具を使用した場合も、ケガのリスクが高まります。どんなに経験豊富なトリマーでも、完全に避けることはできないリスクです。

トリマーがケガを隠す理由

トリマーが犬にけがをさせた場合、その事実を飼い主さんに伝えない理由はに複数あります。主な理由の一つに、自身の評判を守るためがあります。トリマーにとって飼い主さんとの信頼関係は非常に重要で、ケガの事実を告げることで飼い主さんからの信頼を失い、リピーターを失う可能性があります。

特に小さなサロンや新規開業のサロンでは、悪い評判が広まるとビジネスに致命的なダメージを与える可能性が高いため、事実を隠すことがあります。

また、仕事を失う恐怖も大きな理由です。トリミングサロンのスタッフは経営者や上司からの評価を気にしています。ケガの報告が頻繁にあると、技術の問題や注意不足が指摘され、最悪の場合解雇されることもあるため、ケガを隠して職を守ろうとする心理が働くことがあります。

さらに、法的な問題の回避も理由の一つです。ケガが深刻な場合、飼い主さんが法的措置を取る可能性もあります。特に動物愛護の観点から法的な問題が大きくなることも考えられるため、トリマーやサロンは訴訟を避けるために事実を隠すことがあります。

飼い主さんの反応を恐れることも要因の一つです。ペットは飼い主さんにとって家族同然の存在であり、犬にケガをさせたことを伝えると飼い主さんが感情的になり、激しく怒ったり、トリマーに対して強い非難を浴びせたりすることがあります。トリマーはこうした反応を恐れて、事実を伝えないことがあります。

ひろこ

怪我をさせることは、あってはならないことですが、100%怪我をしないという保証はありません。犬は予測できない動きをすることがあるので、気を付けていても、どうにもならないことは確かにあります。ただ、あったことを隠さず、非を認めて、素直に飼い主さんに伝えることが大切です。

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具体的な事例

ミニチュアシュナウザーの怪我事例

あるトリマーは、ミニチュア・シュナウザーをトリミングしている際にバリカンで耳の一部を切ってしまいました。出血があったものの、その場で応急処置を行い、飼い主さんには「少し動きが激しかった」とだけ伝えました。

後日、飼い主さんが傷を見つけてサロンに抗議しましたが、トリマーは「最初からそうだった」と言い張りました。この事例では、トリマーが評判を守るために事実を隠したことが明らかです。

トイプードルの怪我事例

別のトリマーは、トイプードルの足の毛をカットしている際に、ハサミで誤って爪の根元を切ってしまいました。犬が痛がって鳴き始めたため、トリマーはすぐに止血処置を行いましたが、飼い主さんには「爪が割れていた」とだけ伝えました。

飼い主さんは後に獣医師に相談し、実際の傷の原因が明らかになりました。この事例でも、トリマーが飼い主さんの反応を恐れて事実を隠したことが分かります。

この事例はあくまでも一部であり、もっと多くのことが原因でケガをすることがあります。どんなに小さな怪我でも、トリマーは命を預かっているため、飼い主さんには事実をきちんと伝える義務があります。

飼い主さんができる対策

飼い主さんとしては、トリミング中のケガを防ぐためにいくつかの対策を講じることができます。まず、口コミや評判をチェックし、信頼できるトリマーやサロンを選ぶことが大切です。友人や家族からの推薦も有力な情報源となります。

さらに、トリマーとの定期的なコミュニケーションを心がけ、トリミング中のリスクや安全対策について話し合うことが大切です。トリマーに対してオープンな姿勢を示すことで、トリマーも正直に話しやすくなります

また、可能であればトリミング中の様子を確認することも有効です。サロンによっては、見学スペースやカメラでの監視を許可しているところもあります。これにより、トリマーの技術や犬の様子を直接確認することができます。トリミング後には犬の体をよく観察し、異常がないか確認することが重要です。もしケガや異常が見つかった場合は、すぐにトリマーに連絡し、状況を確認することが必要です。

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トリマーの倫理観と責任感

トリマーとしては、犬の安全を第一に考え、ケガをさせてしまった場合には正直に報告する倫理観と責任感が求められます。ケガを隠すことは一時的な問題解決にはなりますが、長期的には信用を失うことになります。トリマーは、ケガをさせてしまった場合には、すぐに飼い主さんに連絡し、状況を正直に伝えるべきです。飼い主さんに対して適切な説明を行い、必要な対策を講じることで、信頼関係を維持することができます。

トリマーは日々の業務を通じて、技術の向上を図る必要があります。トリミングコンテストやセミナーに参加し、最新の技術や知識を習得することで、ケガのリスクを減らすことができます。さらに、トリマーは事故を未然に防ぐための予防策を講じることが大切なのです。機器の定期的なメンテナンスや、適切な道具の使用、犬の状態をよく観察することなど、細心の注意を払うことで事故を防ぐことができます。

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まとめ

トリマーが犬にけがをさせてしまうことは、決して珍しいことではありません。しかし、その事実を隠すことは、飼い主さんとの信頼関係を損ない、最終的には自身の評判や仕事に悪影響を及ぼす可能性があります。トリマーとしての倫理観と責任感を持ち、正直なコミュニケーションを心がけるようにしましょう。

飼い主さんとしても、信頼できるトリマーを選び、定期的なコミュニケーションを通じて犬の安全を守る努力をすることが求められます。トリミング中のケガを防ぎ、ペットと飼い主さんの双方が安心して過ごせる環境を作るためには、トリマーと飼い主さんの協力が不可欠なのです。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。