以前の記事で、「トイプードルとビジョンフリーゼのトリミング方法」をお伝えしました。今回の記事では、みなさんからご要望が多かった、どの犬種でも対応ができる!簡単な【トリミングのやり方】についてお伝えしていきます。
用意する道具
ご自宅で愛犬をトリミングするときに、いくつか準備する道具があります。しかし必ず全部揃えなくても大丈夫です。高額なものを揃える必要はなく、安くて使いやすいもので問題はありません。
- バリカン
- コーム
- 綿棒・コットン
- 爪切り
ハサミ
ハサミの種類は色々な物があるので悩む人も多いでしょう。ご自宅でのちょっとしたお手入れの場合、高価なものを購入する必要はありません。手頃な価格で手にフィットするものが適切です。
バリカン
バリカンは、小回りがきく0.5〜1ミリのミニバリカンと、身体全体を短くする普通タイプの物が2つあると便利です。普通タイプの物とは、3~10ミリくらいの刃のことをいい、体をある程度短くしたければ8ミリくらいがベストです。
コーム
コームはステンレス製の軽いものを選ぶと使いやすいです。長すぎず、短すぎないものをオススメします。
綿棒・コットン
綿棒は耳掃除をするときに便利です。奥まで入れ過ぎないように注意してください。コットンは目周りを拭くために必要です。
爪切り
爪切りはギロチン、ハサミ、ニッパータイプの物があります。ギロチンは最初怖い印象がありますが、少しずつ切っていけば大丈夫です。念のため止血剤があると安心できますのでオススメです。無理はせず、できない場合はプロにお任せしましょう。
用意するものは以上になります。部分的にできれば問題ありませんので、無理しない程度に準備してくださいね。
基礎となる手順
本来はシャンプー+ドライングをしたあとにカットになりますが、今回はシャンプーの工程をとばしてお伝えします。はじめてのトリミングでは、細かいことを言われても何をどうしたらいいのか分からないですよね。安心して下さい!
基礎となるベースを覚えてしまえば、あとは補助的なことをするだけです。まずはベースの簡単な作業をお伝えしていきます。
STEP1:爪切り、耳掃除
爪には血管があります。深爪すると、思った以上に血が噴き出し焦ります。深爪に気をつけながら少しずつ切ります。ポイントは、「バツん」と平行に切るのではなく、角を切っていくように端から徐々に切るようにしていきましょう。
切っていくと湿った部分がでてきます。この湿った部分が血管のサインなので、これ以上は切らないようにしてください。
耳掃除は、綿棒かコットンに耳洗浄剤をつけて優しく愛犬の耳を拭きます。あまりガシガシ拭くと皮膚を傷めるので注意しましょう。シャンプー前に肛門腺絞りの作業がありますが、コツをつかむ前にのぞむと肛門や皮膚を傷つけてしまいます。
今回は「簡単なトリミングのやり方」をお伝えするので、肛門腺絞りの細かいやり方は割愛します。気になる人は、サロンや動物病院でお願いしましょう。
STEP 2:バリカンをかける
飼い主さんが、被毛をどのくらいの長さにしたいのかでバリカンのミリ数が変わります。バリカンは本体と刃が別売りで、本体に適したメーカーの刃を購入しないと使用できません。本体と刃が一体化している商品もありますので、お好みで選びましょう。
STEP 3:ハサミで整える
ハサミにも色々な種類がありますが、はじめは「すきバサミ」で整えましょう。バリカンで刈りきれなかった、はみ出した毛を整える程度で大丈夫です。足先は丸をイメージして切ると全体的に綺麗に見えます。カットする際は、刃の向きや怪我に気をつけましょう。
STEP 4:余分な毛をドライヤーで飛ばす
愛犬の体全体にドライヤーをあてると、ブルブルとして毛を飛ばしてくれます。必要のない余分な毛を飛ばしましょう。
STEP 5:コームで整える
最後の工程は簡単です。毛流れに沿ってコームをいれます。このときに毛玉のチェックもできるので、万が一ある場合は、ほぐすようにして毛玉をとりましょう。全体にコームを入れたら完成です。
はじめは爪切りがこわいですよね。最初から完璧にはできないので、できる範囲で気長にやりましょう😄
時短の裏技
道具と手順をお伝えしたので、ここでは「手早く簡単に仕上げるポイント」を解説します。
バリカンを入れる箇所を多くする
トリマーもやっている裏ワザです。バリカンの方がミリ数が揃っているので、均一に被毛を整えることができます。バリカンで刈れる箇所はできるだけ刈るようにしましょう。時短にもなります。
余った毛は「すきバサミ」で切る
バリカンで刈りきれなかった被毛は、一気にカットしようとせずに「すきバサミ」で少しずつ切りましょう。
嫌がるときはそこでストップ
飼い主さんがトリミングをすると、甘えていうことを聞かない場合があります。そんな時は無理をせずに、一旦気分転換してみるのも策です。
同じ作業内容でも、時間を置くとおとなしくなることがあります。嫌がるときは、一旦ストップして気分をリフレッシュしましょう。
顔は無理してやらない
顔は一番目立つところでもあり、危ない箇所でもあります。顔には危険なスポットがたくさんあり、特に目やマズルまわりは危険です。急に動くこともあるので、注意が必要です。
可愛くカットしたい気持ちもありますが、保定が難しく難易度が高いです。時間もかかるため、ある程度頑張ってカットしたら、あとはプロに任せましょう。
まとめ
今回の記事では「初心者でも簡単にできるトリミングのやり方」についてお伝えしました。トリミングサロンに出すほどでもないけど被毛がのびて気になったり、自分の好みのカットに辿りつけない、など様々な理由でサロン難民になっている飼い主さんもいるかもしれません。
そんなときは、ご自宅でお手軽・簡単にお手入れできると便利ですよね。ぜひポイントを抑えて実践してみてくださいね。最後までお読みいただきありがとうございました☺️