ビションフリーゼといえば、まるで雲のようなふわふわの白い被毛が大きな魅力。その愛らしさに惹かれて、「抜け毛はどうなの?」「お手入れは大変そう…」と気になる方も多いのではないでしょうか。
実は、ビションフリーゼは「抜け毛が少ない犬種」としても知られています。でも、その背景にはカールした毛質ならではの特徴や、毎日のお手入れで気をつけたいポイントがあるんです。
今回の記事では、ビションフリーゼの抜け毛に関する本当のところや、ふわふわの毛を保つためのケア方法を、分かりやすくご紹介していきます。
ビションフリーゼの被毛構造と抜け毛の特徴
まずは、ビションフリーゼの毛の仕組みと、抜け毛の出方について知っておきましょう。
ビションフリーゼの被毛は「ダブルコート」と呼ばれる二重構造で、柔らかい下毛(アンダーコート)としっかりした上毛(オーバーコート)からできています。このふわふわで密な毛が、独特のカールを生み出しているのです。
そしてこのカールのおかげで、抜けた毛がほかの毛に絡みついて落ちにくく、床に落ちる前に体にとどまるのが特徴です。一般的なダブルコート犬種に比べて「抜け毛が少ない」と感じられるのは、このためです。
ただし、「抜け毛がない」わけではありません。抜けた毛が目立たないだけで、きちんとブラッシングをしないと体にたまってしまうのです。そのため、ビションフリーゼの抜け毛対策は「こまめに掃除をする」のではなく、「体に残った毛をブラッシングで取り除く」ことがポイントになります。
抜け毛が少ないのに毛玉ができやすい理由
抜け毛が少ないと聞くと、お手入れがラクそうに感じるかもしれません。でも、ビションフリーゼのカールした被毛には、別の注意点もあります。
ビションの毛は、抜けても他の毛に絡まって落ちないぶん、毛玉になりやすいという性質があります。とくに脇の下や首輪・洋服が触れる部分など、摩擦が起きやすい場所には毛玉ができやすいです。
毛玉は見た目がぼさぼさになるだけでなく、毛の通気性を悪くしてしまうので、蒸れや皮膚炎の原因になることも。また、毛玉がひどくなると皮膚が引っ張られて痛みが出たり、細菌が入ってしまうこともあるんです。
ビションフリーゼの美しい被毛を健康に保つには、「毛が絡まりやすい犬種」という意識を持って、毎日のケアを欠かさないことが大切です。
毎日のブラッシングが抜け毛&毛玉対策のカギ
ここからは、ビションフリーゼの抜け毛対策・毛玉対策として最も大事な「ブラッシング」についてご紹介します。
ビションフリーゼは、毛が自然に落ちにくいため、毎日のブラッシングが欠かせません。使うのは、スリッカーブラシやコーム。毛の根元から毛先に向かってやさしくブラッシングすることで、抜け毛や毛玉を予防できます。
特に注意したいのが、胸やお腹、脇の下、首回りなどの毛玉ができやすい場所。これらの部分は念入りにとかしてあげましょう。
もし毛玉ができてしまったときは、無理に引っ張らず、少しずつ優しくほどくのがポイントです。それでも取れない場合は、無理せずプロのトリマーさんに相談するのが安心ですね。
ブラッシングは「毎日」が理想です。まずはスリッカーブラシで全体をほぐし、そのあとコームで細かい部分までチェック。こうすることで、抜け毛も毛玉もぐんと減らせます。
トリミングとシャンプーの頻度・コツ
ふわふわのビションフリーゼを保つには、定期的なお手入れが欠かせません。ここでは、トリミングとシャンプーの理想的な頻度と、ちょっとしたコツをご紹介します。
ビションフリーゼは、月に1回程度のトリミングが目安とされています。トリミングを定期的に行うことで、毛が絡まりにくくなり、抜け毛も取り除きやすくなります。
シャンプーも1ヶ月に1回が基本ですが、汚れが目立ったり、においが気になる場合はもう少し頻度を上げても問題ありません。シャンプー後はしっかりと乾かして、湿気が残らないように気をつけましょう。
抜け毛が増える時期とその原因
「最近抜け毛が増えた気がする…」と感じたことはありませんか?ここでは、ビションフリーゼの抜け毛が増える時期と、その原因について解説します。
ビションフリーゼはダブルコートの犬種ですが、寒い地域原産の犬に比べて、春や秋の換毛期に抜け毛が大きく増えることはあまりありません。
とはいえ、気温や日照時間の変化に反応して、少しずつ抜け毛が増えることもあります。また、ストレス・栄養の偏り・皮膚病・アレルギー・ホルモン異常なども、抜け毛を引き起こす原因になります。
特にビションフリーゼは繊細な性格なので、環境の変化や飼い主とのお別れなどでストレスを感じると、毛が抜けやすくなることがあるんです。
換毛期以外で急に抜け毛が増えたり、地肌が見えるほど抜けてしまうときは、病気やストレスのサインかもしれません。気になるときは早めに動物病院で相談してみましょう。
抜け毛・毛玉が放置されるとどうなる?
「忙しくて、ついお手入れをサボっちゃった…」そんなときに気をつけたいのが、抜け毛と毛玉の放置です。見逃すと、思わぬトラブルにつながることもあります。
抜け毛や毛玉をそのままにしておくと、被毛の通気性が悪くなり、ムレたり細菌が繁殖して皮膚炎を起こす原因になります。
毛玉が大きくなると、皮膚が引っ張られて痛みが出たり、炎症につながることも。場合によっては、毛玉をカットするために広い範囲の毛を短くしなければならないこともあるのです。
毎日のブラッシングと定期的なトリミングは、ビションフリーゼの健康と美しさを守るためにとても大切なケアです。
食事・生活習慣と抜け毛の関係
健康な毛並みは、食事や日々の過ごし方から作られます。ここでは、抜け毛に影響を与える食事と生活習慣についてお話しします。
毛の健康には、良質なたんぱく質・オメガ3や6脂肪酸・ビタミン・ミネラルなどの栄養素が欠かせません。これらが不足すると、被毛のツヤがなくなったり、抜け毛が増えることがあります。
また、適度な運動やストレスをためない生活も、毛の健康に大きく影響します。たっぷり遊んで、しっかり甘えて、毎日を気持ちよく過ごせるようにしましょう。
抜け毛や毛玉が気になるときは、フードの見直しや運動不足、ストレスの有無もチェックしてみてください。高品質なごはんとスキンシップが、つやつやの被毛を育てます。
ビションフリーゼの“抜け毛あるある”
ビションフリーゼを飼っていると、「あるある!」とうなずいてしまうような抜け毛に関する体験もたくさんあります。
ビションの抜け毛は床に落ちにくいので、「家があまり汚れない」と感じることも。でもその反面、体には毛が溜まっているので、ブラッシングのときにびっくりするくらい毛が取れることもあります。
また、ふわふわの毛は静電気を帯びやすく、特に冬は毛玉ができやすい時期。飼い主さん同士では「抜け毛は少ないけど毛玉がすごいよね」「トリミング後の姿がぬいぐるみみたい!」なんて話題で盛り上がることもあるんです。
まとめ
ビションフリーゼは、「抜け毛が少ない」と言われる犬種ですが、実際には体に抜け毛がたまりやすく、こまめなお手入れがとても大切です。
毎日のブラッシングと、月1回程度のトリミングを習慣にすることで、毛玉や皮膚トラブルを防ぐことができます。スリッカーブラシやコームを使って、やさしくケアしてあげましょう。
また、抜け毛の増加にはストレスや食事も関係しているので、生活習慣や心のケアにも気を配ってあげてください。ふわふわのビションフリーゼと、ずっと仲良く健やかに暮らしていくために。毎日のケアを、愛情たっぷりで楽しみながら続けていきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました☺