【マイクロチップ義務化】守らないとどうなる?罰則と影響とは?

2022年6月から始まった、マイクロチップ義務化について、ペットを飼っている方なら一度は耳にしたことがあるでしょう。しかし、この義務を守らない場合、どのような罰則があるのでしょうか?

今回の記事では、マイクロチップ義務化の背景や登録手続き、そして義務を守らなかった場合の具体的な罰則について詳しく解説します。ペットの安全と法律を両立させるために、必要な情報を順を追って見ていきましょう。

マイクロチップ義務化とは何か?

マイクロチップ義務化とは、動物へのマイクロチップの装着を法律で必須とすることです。これは、主に犬や猫に適用されますが、一部の国ではその他のペットにも拡大されています。

マイクロチップには、動物の飼い主情報が記録されており、迷子や盗難の際に役立ちます。日本でも近年、この制度が注目され、法整備が進められています。結果として、ペットのトラブル防止と保護に大きな効果が期待されているのです。

1. マイクロチップの基本構造と機能

マイクロチップは、非常に小型の電子装置で、ペットの皮膚下に埋め込む形式です。このチップには、個体識別番号が埋め込まれており、専用のリーダーで読み取ることができます。

そして、約12mmの小ささで、装着手術は簡単に行われるのです。約30年ほどの耐久性があり、注目を集めています。これにより、飼い主さんの情報が全国データベースに登録されるため、迷子や盗難時にも迅速に対応が可能です。

2. マイクロチップ義務化の背景

マイクロチップ義務化の背景には、迷子や捨て犬捨て猫の問題があります。多くの自治体では、保護した動物の飼い主さんを見つけることが難しいため、最悪の場合には安楽死が選択されることもあります。

この状況を改善しようと、各国では動物保護法の強化が進められています。また、最近のペットの増加により、動物愛護と飼い主さんの責任の意識を高めるために、この制度が求められています。結果として、ペットの暮らしがより安全で健全になるでしょう。

3. マイクロチップ義務化の法律や規制

マイクロチップ義務化の法律や規制は、国や地域によって異なります。日本では、2022年に動物愛護管理法が改正され、新たに生まれた犬猫にはマイクロチップの装着が義務付けられました。

これにより、繁殖業者や販売業者にもマイクロチップの導入が求められ、届け出の義務が生じます。さらに、既存のペットに対しても、飼い主さんの自主的な装着が推奨されています。そして、罰則規定も設けられているため、法的な拘束力が強化されています。

販売業者に対する罰則とマイクロチップ義務化の影響

2022年6月1日から施行された、環境省による犬や猫のマイクロチップ義務化により、販売業者はペットにマイクロチップを装着することが必須となり、違反した場合には勧告や命令、最終的には業者登録の取消しといった厳しい罰則が科されます。

もし販売業者がこのルールを守らなかった場合、まずは勧告が届き、それでも改善が見られない場合には命令が発せられます。最終的には、業者の登録が取り消されることもあり得るため、業者にとっては非常に重要なことです。

この制度は、迷子や災害時にペットの身元確認を迅速に行い、飼い主へ戻すことを容易にするほか、動物の適切な管理や不正取引の防止に貢献すると期待されています。

ひろこ

一昔前は動物愛護法の運用が甘く、形骸化していた部分もありましたが、令和に入り、動物に対する考え方や適切な管理方法が大きく変化しています。販売業者の皆さんは、マイクロチップの装着が義務化された以上、費用がかかるとしても、一頭ずつ確実に装着しましょう。

不正取引防止と動物保護の推進

マイクロチップ義務化は、不正取引や動物虐待の防止にも大きく貢献します。これまでは、ペットの盗難や違法取引が問題となっていましたが、マイクロチップがあれば、ペットの身元が明確にされ、盗まれたペットや不正に取引された動物が見つかりやすくなり、飼い主さんのもとに帰る可能性が高まります。

また、動物虐待の防止にもつながると期待されています。こうした問題が減少することが期待されています。動物愛護団体や環境省は、この制度が動物の福祉向上に役立ち、社会全体でペットの適切な管理が進むことを願っています。

一般の飼い主に対する努力義務とは?

2022年6月1日以前から、犬や猫を飼っている一般の飼い主さんには、マイクロチップの装着は努力義務となっています。これには直接的な罰則はありませんが、ペットの安全を考えると、マイクロチップの装着はとてもおすすめです。

迷子になったり、災害時に行方不明になったりした際、マイクロチップがあれば、ペットの身元をすぐに確認できるためです。

知人や保護団体から譲り受けた場合の対応

また、ペットショップやブリーダーからではなく、知人や動物保護団体から譲り受けたペットについても、マイクロチップの装着は努力義務です。この場合も法的な強制力はありませんが、ペットの安全を考えると、マイクロチップの装着が推奨されています。特に、迷子や災害時の対策として、マイクロチップはとても役立ちます。

多くの動物保護団体では、譲渡時にマイクロチップの装着を推奨していたり、すでに装着済みのことが多いです。これにより、譲渡後もペットの安全が守られるのです。

マイクロチップの装着手続きと費用

動物病院や自治体でマイクロチップの装着ができます。装着は注射針を使った簡単な手続きで、ペットに負担をかけずに済みます。装着後は、飼い主さんの情報をデータベースに登録する必要があります。登録は、インターネットまたは郵送で行えます。費用は以下の通りです。

  • オンライン登録300円
  • 郵送登録1,000円

この費用は、ペットの安全を考えるととてもリーズナブルです。引っ越しや連絡先の変更があった場合には、情報の更新も忘れずに行いましょう。これで、ペットが迷子になったときも、すぐに飼い主さんのもとに戻れるようになります。

マイクロチップ義務化の健康への影響

マイクロチップの装着は、ペットの健康にほとんど影響を与えません。たまに拒否反応が見られることがありますが、大部分のペットには特に問題がありません。装着後は、ペットの健康状態を観察し、何か異常があれば動物病院で診察を受けると安心です。

まとめ

マイクロチップ義務化は、犬や猫を扱うペットショップやブリーダーにとって大切なルールで、動物たちの安全を守るためにとても重要です。この制度によって、もしペットが迷子になったときや災害で行方不明になったときに、簡単に身元確認ができるようになります。さらに、不正取引や動物虐待の防止にもつながります。

一般の飼い主さんにも、マイクロチップの装着は努力義務として推奨されています。これにより、ペットの安全が一層確保でき、迷子や災害時に早く飼い主さんのもとに戻る可能性が高くなります。また、知人や動物保護団体から譲り受けたペットにも装着が推奨されており、ペットの福祉を考えるととても良いことです。

マイクロチップの装着手続きは簡単で、オンライン登録なら300円、郵送登録でも1,000円と、とてもリーズナブルです。ペットの健康に対しても心配する必要はほとんどありません。装着後に気になることがあれば、動物病院でチェックを受けると安心です。

このマイクロチップ義務化を通じて、ペットたちの安全がさらに確保され、もっと良い動物福祉の社会が実現されることを期待しています。ペットの安心を守るために、ぜひこの制度を活用していきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。