あれ?犬がちょっと痩せたかも!体重減少の目安と注意サイン

「最近、愛犬が痩せてきた気がする…」そんな不安を感じていませんか?犬の体重減少は、健康状態を知らせる大切なサインです。でも、どれくらいの減少なら様子見でいいのか、どれくらいから病院に行くべきなのか、わかりにくいですよね。

今回の記事では、犬の体重減少の危険ラインと、飼い主さんが知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。

危険な体重減少はどれくらい?

愛犬の体重が減っていることに気づいたら、まずはどれくらい減っているかを確認しましょう。ここが判断の分かれ道になります。

1.1ヶ月で5%以上の減少は要注意

獣医師の多くが目安としているのが「1ヶ月で体重の5%以上の減少」です。例えば、体重10kgの犬なら500g、5kgの犬なら250gが目安になります。この数字を超える減少が見られたら、なるべく早く動物病院を受診することをおすすめします。

2.10%以上の減少は危険信号

1ヶ月で10%以上の体重減少は、かなり深刻な状態です。10kgの犬が1kg、5kgの犬が500g減ったら、すぐに病院へ行きましょう。何らかの病気が隠れている可能性が高いです。

3.急激な減少ほど危険

同じ5%の減少でも、3ヶ月かけてゆっくり減る場合と、1週間で急激に減る場合では意味が違います。短期間での急激な体重減少ほど、緊急性が高いと考えてください。

ひろこ

愛犬の体重は月に1回は測る習慣をつけましょう。小型犬なら自分が抱っこして体重計に乗り、自分の体重を引けばOK。記録しておけば変化にすぐ気づけますよ

体重減少の原因を知ろう

犬の体重が減る原因はさまざまです。心配のないものから、すぐに対処が必要なものまであるので、見極めが大切です。

1.病気による体重減少

🐶消化器系の病気

下痢や嘔吐が続くと、栄養が吸収できずに体重が減ります。寄生虫感染や腸の炎症、腫瘍などが原因のこともあります。便の状態や食欲をしっかりチェックしましょう。

🐶内臓の病気

腎臓病、肝臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの内臓疾患も体重減少の原因になります。これらは初期症状がわかりにくいので、定期的な健康診断が大切なんです。

🐶腫瘍やがん

悪性腫瘍があると、食欲はあるのに体重が減る「がん悪液質」という状態になることがあります。シニア犬では特に注意が必要です。

2.生活環境による体重減少

🐶ストレス

引っ越しや家族構成の変化、新しいペットの加入などで、犬がストレスを感じて食欲が落ちることがあります。環境の変化があった時は、愛犬の様子をよく観察してあげてください。

🐶運動量の増加

急に散歩の時間を長くしたり、運動量を増やしたりすると、消費カロリーが増えて体重が減ることがあります。この場合は食事の量を調整すればOKです。

🐶老化による筋肉量の減少

高齢犬では、筋肉量が自然に減って体重が落ちることがあります。ただし、急激な減少は別の原因があるかもしれないので、油断は禁物です。

ひろこ

体重だけでなく、ボディコンディションも確認しましょう。肋骨が簡単に触れるか、上から見た時のくびれ具合はどうか。触って確かめることで、筋肉量の減少にも気づけます

こんな症状があったらすぐ病院へ

体重減少と一緒に以下の症状が見られたら、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。

1.食欲不振や拒食

食べる量が明らかに減っている、または全く食べなくなったら要注意です。特に2日以上食べない状態が続く場合は、緊急性が高いと考えてください。

2.嘔吐や下痢

繰り返す嘔吐や下痢は、脱水症状を引き起こす危険があります。体重減少と合わせて起こっている場合は、早めの受診が必要です。

3.元気がない・ぐったりしている

いつもより明らかに元気がない、寝ていることが多い、動きたがらないといった症状は、体調不良のサインです。

4.水をたくさん飲む

体重が減っているのに、やたらと水を飲む場合は、腎臓病や糖尿病の可能性があります。おしっこの量も増えていないかチェックしましょう。

5.呼吸が荒い

安静時なのに呼吸が荒かったり、苦しそうにしていたりする場合は、心臓や肺に問題がある可能性があります。

体重減少を防ぐ日常ケア

愛犬の体重を適正に保つために、日頃からできることをご紹介します。

1.適切な食事管理

年齢や活動量に合ったフードを、適量与えることが基本です。同じフードでも、季節や運動量によって必要なカロリーは変わるので、定期的に見直しましょう。

2.定期的な体重測定

月に1回は体重を測り、記録しておくことをおすすめします。グラフにすると、変化が視覚的にわかりやすくなります。

3.健康診断の受診

年に1〜2回は健康診断を受けましょう。特に7歳以上のシニア犬は、年2回の受診が理想的です。血液検査で、見えない病気を早期発見できることもあります。

4.ストレスケア

愛犬が安心して過ごせる環境を整えることも大切です。十分な運動と休息、たっぷりの愛情が、健康維持の基本になります。

ひろこ

食事の記録をつけるのもおすすめ。いつ、どれくらい食べたか、残したかをメモしておくと、食欲の変化に気づきやすく、病院での診察時にも役立ちますよ

まとめ

犬の体重減少は、1ヶ月で5%以上の減少が要注意のサイン、10%以上なら危険信号です。でも、数字だけでなく、愛犬の様子全体を見ることが大切です。

食欲や元気さ、便の状態など、いつもと違うところはないか、日々の観察を大切にしましょう。気になることがあれば、早めに獣医さんに相談するのが一番です。「これくらいで病院に行ってもいいのかな」と迷う時こそ、行ってみてください。

愛犬の小さな変化に気づけるのは、毎日一緒にいる飼い主さんだけです。定期的な体重測定と日々の観察で、愛犬の健康を守ってあげてくださいね✨最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。