【耳毛抜き】で愛犬が嫌がらない!痛くない方法とは?

犬の耳毛は健康を維持する上で重要な役割を果たしますが、過度に生えると耳の中の通気性が悪くなり、感染症や炎症の原因となることがあります。そのため、定期的に耳毛を抜くことが推奨されます。しかし、耳毛を抜く行為は犬にとって不快で、痛みを伴うことがあります。

今回の記事では、犬の耳毛をできるだけ痛みなく、安全に抜くための方法と注意点を紹介します。

犬の耳毛抜きの基本

犬の耳毛は、耳の中に湿気や汚れが溜まりやすいため、定期的にお手入れすることが重要です。耳毛を処理することで、耳の中を清潔に保ち、感染症の予防に繋がります。

1. 耳毛抜きが必要な理由

耳毛抜きが必要な理由は、主に犬の耳の健康を保つためです。耳毛が多いと、湿気がこもりやすくなり、細菌が繁殖しやすくなります。そのため、感染症や炎症を引き起こす危険性が高まります。さらに、汚れが溜まると耳垢が増え、かゆみや痛みを引き起こします。これが原因で、犬が激しく耳を掻き、さらに耳を傷つけることがあります。

また、耳毛が多いと耳の中の空気の流れが悪くなり、湿度がこもりやすくなります。湿気が高い環境は、細菌やカビが繁殖しやすく、感染のリスクが高くなる要因です。これを防ぐためには、定期的に耳毛を抜き、耳の中の環境を整えることが大切です。健康で快適な生活を送るために、耳毛抜きは重要なケアであると言えます。

2. 耳毛抜きの頻度と目安

犬の耳毛抜きの頻度は、犬種や個体差によりますが、一般的には月に1〜2回が目安です。ただし、これはあくまで目安であり、犬の耳の状態を確認しながら調整することが大切です。もし耳に異常を感じたら、早めに獣医に相談することをお勧めします。

また、春や秋などの季節の変わり目は特に注意が必要です。季節の変わり目には、気温や湿度の変化により、耳の中の環境が変わりやすくなります。そのため、耳の中を清潔に保つために、定期的な耳毛抜きが重要になります。さらに、犬が頻繁に耳を掻くようになった場合や、耳に異常な臭いが発生した場合も、耳毛抜きの必要性が高まります。

3. 犬種別の耳毛抜きのポイント

犬種によって、耳毛の生え方や量が異なるため、耳毛抜きのポイントも異なります。例えば、プードルやシュナウザーなどの犬種は、特に耳毛が密集しやすいです。これらの犬種は、定期的な耳毛抜きが必要になります。専用の耳毛抜きパウダーなどを使用し、耳毛が抜けやすくなるように工夫してください。

一方で、レトリバーやビーグルなどの犬種は、耳毛が少ないですが、耳の中に汚れが溜まりやすい特徴があります。この場合でも、耳の中を清潔に保つために、定期的なチェックと耳毛抜きが必要です。また、これらの犬種は耳を垂れていることが多いため、通気性を確保することがポイントです。

小型犬や短毛種でも耳毛抜きは必要です。チワワなどの犬種は耳が小さいため、慎重に作業することが大切です。耳の中をしっかり見ながら、無理のない範囲で耳毛を抜いていきましょう。それぞれの犬種に応じた適切なケアを行うことで、健康な耳を保てるでしょう。

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事前準備

耳毛を抜くことが必要でも、痛みを感じるのは誰でも避けたいものです。しかし、正しい方法とコツを知っていると、痛みを最小限に抑えることができます。

1.必要な道具

耳毛を抜くためには、専用の道具を準備することが必要です。耳毛抜き用の専用カンシは、耳毛をしっかりと掴みやすく設計されています。また、滑りにくい耳用パウダーも準備するとよいでしょう。

さらに、耳を清潔に保つためのイヤークリーナーと、コットンボールまたはコットンパッドも必要です。作業後には犬にご褒美を与えるためのおやつも用意しておくと、犬が協力的になりやすいです。もうひとつ重要な道具は、耳毛処理用のミニはさみです。特に先が丸いタイプが望ましいです。これにより耳の中を傷つけずに済みます。耳穴専用のスプレーなどもあると、殺菌作用が期待できます。

2.環境整備

耳毛を抜く場所は、犬がリラックスできる静かな場所を選びましょう。周囲に余計な刺激がないことが重要です。犬が暴れないように、適切に固定する方法も考えておきましょう。例えば、膝の上に抱きかかえたり、専用のグルーミングテーブルを使用するのが効果的です。また、耳毛を抜く前に犬を落ち着かせるために、軽くマッサージをしてリラックスさせるのも良い方法です。

3. 犬が嫌がらないための準備

犬の耳毛抜きがスムーズに進むようにするためには、事前の準備が不可欠です。耳を触ることに慣れさせるためのトレーニングが効果的です。耳を優しく触る練習を繰り返し行うことで、犬は耳を触られることに慣れてきます。この過程で無理をしないことが重要です。少しずつ慣れさせることで、ストレスを減らすことができます。

ひろこ

最近では、無理に耳毛を抜かずに、犬の負担にならないようにハサミで切るトリミングサロンや病院が増えていますよね。見た目は、抜いたほうがきれいに見えますが、犬のことを考えたら切るほうがいいのかもしれません。

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耳毛抜きの手順

では、実際に耳毛の処理をおこなう手順はどのようになるのでしょうか。ここでは、手順について解説していきます。

1.耳の清潔を保つ

まず、イヤークリーナーとコットンボールを使って犬の耳を清潔にしましょう。これにより、耳の中に汚れや耳垢がない状態を作り出します。清潔な状態で耳毛を抜くことは、感染症を防ぐために重要です。イヤークリーナーをコットンボールに染み込ませ、優しく耳の内側を拭き取ります。必要に応じて、乾いたコットンボールで余分な液体を拭き取ることも忘れずに行いましょう。

2.パウダーの使用

耳用パウダーを耳の中に軽く振りかけます。パウダーを使うことで耳毛が滑りにくくなり、カンシで掴みやすくなります。耳を軽く持ち上げて耳道が見えるようにし、耳用パウダーを適量耳の中に振りかけ、指で軽くマッサージしてパウダーを馴染ませます。

3.耳毛を抜く

耳毛抜き用のカンシを使って、耳毛を少しずつ引き抜きます。一度に大量の毛を抜こうとすると犬に大きな負担をかけてしまうため、少量ずつ慎重に行いましょう。耳毛を抜く際は、根元に近い部分を掴むことで痛みを軽減することができます。カンシで少量の耳毛を根元に近い部分から掴み、ゆっくりと、一定の力で耳毛を引き抜きます。犬が痛がらないか様子を見ながら慎重に行ってください。

4.ご褒美を与える

耳毛を抜いた後は、必ず犬にご褒美のおやつを与えましょう。これにより、耳毛を抜く行為がポジティブな経験として認識されるようになり、次回以降の耳毛抜きがスムーズに行えるようになります。耳毛抜きが終わったら、すぐに犬をほめて、ご褒美のおやつを与えましょう。短時間の遊びや抱っこをしてリラックスさせることも忘れずに行いましょう。

犬の反応を見ながら行う

耳毛を抜く際は、犬の反応を常に観察することが大切です。犬が痛がる様子を見せた場合は、一旦作業を中断し、犬を落ち着かせましょう。また、耳の中に赤みや炎症が見られる場合は、耳毛を抜くのを中止し、獣医師に相談することが推奨されます。犬の健康を最優先に考え、無理に耳毛を抜くことは避けましょう。

プロの力を借りる

自宅での耳毛抜きが難しい場合や、犬が極度に嫌がる場合は、プロのグルーマーや獣医師に相談することをお勧めします。専門家は適切な方法と道具を使用して、犬の負担を最小限に抑えながら耳毛を抜くことができます。また、プロにお願いすることで、耳の健康状態についてのアドバイスも受けることができます。

ひろこ

耳毛抜きは、一回苦手意識を持たれてしまうと、改善するのが難しいです。ご自宅でのケアができない場合は、プロにお任せしましょう!

まとめ

犬の耳毛抜きは、犬の健康を維持するために重要なケアの一部です。しかし、適切な方法で行わないと、犬に痛みやストレスを与えてしまうことがあります。この記事で紹介した手順と注意点を守りながら、犬の耳毛を痛みなく、安全に抜くことを心がけましょう。定期的なケアとプロの力を借りることで、犬の耳の健康を長く保つことができます。

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。