【マルチーズ】の基本カットはこれ!シルエットを綺麗に魅せるポイントは?

マルチーズは、その真っ白でふわふわな被毛と愛らしい顔立ちが魅力の犬種です。でも、その美しさを保つためには、定期的なトリミングがとても大切です。特に、プロのカット技術を取り入れることで、マルチーズの可愛さをさらに引き立てることができます。

今回の記事では、マルチーズの人気のカットスタイルや、マルチーズを美しく魅せるためのポイントやテクニックを、プロの視点からご紹介します。マルチーズの飼い主さんや、マルチーズカットが苦手だと感じているトリマーさん必見です。

マルチーズの被毛の特徴

マルチーズの被毛はシングルコートで、ふわふわとした柔らかい毛質が特徴です。アンダーコートがないため、毛が絡まりやすく、放置すると毛玉ができやすいです。

そのため、定期的なブラッシングやトリミングが大切です。毛の長さや形を維持するためには、プロのトリマーの手による定期的なケアが欠かせません。

ひろこ

毎日のブラッシングは、マルチーズの被毛を美しく保つための基本です。ブラシを使う際には、毛を優しく梳かすようにして、毛玉ができないよう心がけましょう。

マルチーズの人気カットスタイル

マルチーズのカットスタイルは、犬の個性やライフスタイルに合わせてさまざまな選択肢があります。ここでは、人気の「カットスタイル」をいくつかご紹介します。

パピーカット

パピーカット」は、ふわふわした子犬のような見た目を維持するためのカットです。体全体の毛を子犬のように少し長く残し、顔周りは丸く整えて、愛らしい表情を強調します。このスタイルは、毛が絡まりにくく、手入れが簡単なのが特徴です。

ポイント
耳のラインを少し短めにすることで、顔の丸みを強調できます。また、目元はスッキリとカットして、目がはっきりと見えるようにすることが重要です。

テディベアカット

テディベアカット」は、その名の通り、ぬいぐるみのような丸いシルエットが特徴です。顔の周りを丸くふんわりとカットし、全体のバランスを整えます。愛らしい印象を与えるこのスタイルは、多くの飼い主さんに人気です。

ポイント
顔の輪郭をきれいに丸く仕上げるために、顔周りのカットには細かいシザーリング技術が必要です。特に、耳の形を際立たせるカットが、プロならではの仕上がりのポイントです。

サマーカット

サマーカット」は、毛を極端に短くカットするスタイルで、特に暑い季節や手入れが大変な場合に選ばれることが多いです。毛が短い分、日常的なケアが楽になり、毛玉や汚れの心配も減ります。シンプルで清潔感のあるスタイルです。

ポイント
バリカンを使って全体的に均一にカットし、耳や尾の部分は少し長めに残すことで、全体にメリハリを持たせます。短すぎないバランスが、プロのセンスを感じさせる仕上がりに。

マルチーズ基本カットのポイント

ここでは、「マルチーズの基本カット」のポイントを①~⑱の順に解説します。初心者の方でも安心して取り組めるように、詳細に説明します。

【ポイント解説】

①背線は水平に

②ウエスト部は上から見て、ややしぼるように作る

③下胸はヒジよりあげないこと

④境目はハッキリ出す

⑤尻、ヒザは必ず丸みをつける

⑥飛節はハッキリ出す

⑦前後肢とも、かかと部は切り上げ丸みをつける

⑧輪郭をハッキリ出し、タックアップはやや上げ気味に、ゆるやかなラインを出す

⑨前後肢ともに基本は円筒型

⑩前胸と前肢との境い目はきちんとつける

⑪前胸は側面見でも、正面見でも丸く見えるように仕上げる

⑫正面からみて、顔の形は丸く仕上げるのが基本

⑬目がハッキリ見えるように、目にかかる乱れ毛はカットする

⑭顎の線より、耳を長めに作る

⑮耳の角は取り、丸みを付ける

⑯顎の下に、乱れがないようにアウトラインはハッキリ出す

⑰鼻先から耳付け根、後ろ側を楕円型でつなげるように顎下ラインを作る

⑱鼻先へ向かって毛をとかし、目の上にはヒサシ状に前髪を残し目尻までをシザーで形をつける

これらのポイントをおさえるだけで、マルチーズの魅力がグッと増します。マルチーズ同様、シーズーも基本カットの形はは同じです。全体のバランスをよく見ながら作りましょう。

体の毛の長さは、特に決まりはないですが、バリカン使用なら5.6.8.11ミリ程度までが適切です。それ以上短くすると、バランスがとりにくくなるため要注意。全身ハサミ使用でも美しい仕上がりになります。

まとめ

マルチーズの魅力を最大限に引き出すためには、定期的なトリミングと丁寧なカットが欠かせません。人気のカットスタイルとして、パピーカット、テディベアカット、サマーカットなどがあります。これらを取り入れながら、プロならではの、細やかなテクニックを活かして仕上げることで、愛犬の可愛さをさらに引き立てることができます。

ポイントとして、顔周りや体のラインを整える際には、飼い主さんの好みやライフスタイルに合わせたバランスが重要です。特に顔の形や目元のカットは、犬の表情を大きく変える部分ですので、プロの技術を活かしつつ、愛犬にぴったりのスタイルを見つけましょう。

また、マルチーズの被毛は絡まりやすい特徴があるため、日常的なブラッシングや定期的なカットも忘れずに行うことが、美しさを保つポイントです。普段のお手入れと合わせて、プロのトリミング技術を活用し、マルチーズの魅力を存分に楽しんでくださいね。マルチーズカットが苦手なトリマーさんは、ぜひポイントをおさえてチャレンジしてください。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。