【ジャックラッセルテリア】のトリミングを徹底解説!被毛ケア&人気カットスタイル紹介

ジャックラッセルテリアは、元気で活発な性格が特徴の犬種です。コンパクトな体と愛らしい表情で、多くの飼い主さんを魅了している反面、適切なケアやトリミングが求められることは、あまり知られていません。

今回の記事では、ジャックラッセルテリアに必要なトリミングの頻度や方法、犬種に適したカットスタイル、注意点などを詳しく解説します。犬種特有の特徴を踏まえた情報をお伝えします。

ジャックラッセルテリアにトリミングは必要?

ジャックラッセルテリアの被毛は、大きく分けてスムースコート、ラフコート、ブロークンコートの3種類があります。それぞれの被毛タイプによってトリミングの必要性やケアの方法が異なります。

1.スムースコートの場合

スムースコートは短く滑らかな被毛が特徴です。このタイプの犬は毛が絡まりにくいため、トリミングの必要性は比較的少ないです。ただし、年に2回の換毛期(春と秋)には大量の抜け毛が発生します。そのため、この時期には通常のケアより頻繁なブラッシングが推奨されます。ブラッシングを怠ると、抜け毛が部屋中に散らばり掃除が大変になるほか、犬自身の皮膚に毛が残ることでかゆみや不快感を引き起こす可能性があります。

日常ケアとしては、週に2~3回のブラッシングが理想的です。短毛種用のゴム製のブラシや抜け毛取り専用のブラシを使用すると、効率的にケアができます。また、散歩後には軽く体を拭いてあげることで、汚れを落としやすくなります。

2.ラフコートの場合

ラフコートは長くて硬い毛が特徴で、毛の密度が高いため、死毛がたまりやすいです。このタイプには特に注意が必要で、定期的にストリッピングと呼ばれる手法で古い毛を抜いてあげることが必要です。ストリッピングは、専用のナイフで古い毛を抜く作業で、被毛の健康を保つだけでなく、通気性を良くする効果もあります。

ラフコートのジャックラッセルテリアは、6~8週間ごとにプロのトリマーに依頼してストリッピングを行うのが理想的です。ただし、自宅でケアしたい場合は、事前にやり方を学ぶことが重要です。間違った方法で行うと、犬が痛がったり、被毛を傷めたりすることがあります。

3.ブロークンコートの場合

ブロークンコートはスムースコートとラフコートの中間的な被毛で、部分的に硬い毛が混じっています。このタイプもストリッピングが必要ですが、ラフコートほど頻繁ではありません。例えば2~3か月に1回程度で十分です。

また、ブロークンコートは毛の長さが不均一なため、見た目を整えるための軽いカットもおすすめです。トリミングの仕方によっては、より可愛らしく、かつ清潔感のある仕上がりになります。

トリミングの頻度と具体的な内容

ジャックラッセルテリアのトリミング頻度は被毛タイプにより異なりますが、ラフコートとブロークンコートの場合、6~8週間に1度のトリミングが理想的です。一方、スムースコートは基本的にトリミングは不要ですが、日常的なブラッシングを怠らないようにしましょう。以下では、トリミングの手順について解説していきます。

トリミングの具体的な手順

1. ブラッシング

トリミングの前に必ずブラッシングを行い、毛玉や抜け毛を取り除きます。ラフコートやブロークンコートにはスリッカーブラシやコームがおすすめです。毛玉を放置すると皮膚に引っ張りがかかり、犬に痛みやストレスを与えることがあります。

2. 爪切りと耳掃除

トリミングの際には、爪切りや耳掃除も一緒に行うと効率的です。爪が伸びすぎると歩行に支障をきたし、耳垢がたまると感染症のリスクが高まります。

3. シャンプー

ブラッシング後はシャンプーを行い、被毛や皮膚の汚れをしっかり落とします。シャンプー時には、犬用の低刺激性シャンプーを使い、ぬるま湯でしっかりとすすぎます。すすぎ残しは皮膚トラブルの原因になるため、念入りに行いましょう。

4. ストリッピング(プラッキング)またはカット

ラフコートやブロークンコートの場合、古い毛を取り除くストリッピングが必要です。スムースコートではストリッピングは不要ですが、見た目を整えるための軽いカットをすると良いでしょう。バリカンを使用することもあります。

5. 仕上げ

ドライヤーで被毛をしっかり乾かし、最後にブラッシングで毛並みを整えます。この工程を省略すると、湿気が残り皮膚トラブルの原因になる可能性があります。

ひろこ

シャンプー後は、被毛だけでなく肉球や耳の周りも乾燥させることを忘れずに。湿気が残ると、細菌が繁殖しやすくなります。

ジャックラッセルテリアのカットスタイルの選び方

ジャックラッセルテリアには、自然なスタイルを維持するカットが人気ですが、飼い主さんのライフスタイルや愛犬の活動量に合わせたスタイル選びも重要です。また、毛質や季節ごとのケアのしやすさを考慮することで、快適で清潔な状態を保つことができます。以下では、具体的なカットスタイルを深掘りしながら、メリットや注意点について詳しく解説します。

1.ナチュラルスタイル

毛の流れをそのまま活かし、軽く整えるカットスタイルです。被毛の自然な質感を保ちながら清潔感を出すことができます。このスタイルは、ジャックラッセルテリアの持つ個性的な毛質を最大限に引き出すため、特にラフコートやブロークンコートに適しています。

ナチュラルスタイルでは、必要最低限のトリミングで毛先を整えるだけなので、被毛の保護機能が失われにくいのが特徴です。一方で、毛が長めに残るため、日常的なブラッシングが欠かせません。特に、耳の後ろや脇の下など、毛玉ができやすい部位をこまめにチェックしましょう。

このスタイルは、自然な見た目を重視しつつ、手間をかけずに健康な被毛を維持したい飼い主さんに向いています。

2.スポーツカット

運動量の多い犬におすすめのカットスタイルで、被毛を短めに整えることで、泥や汚れがつきにくくなります。特にアウトドア活動が多いジャックラッセルテリアには、日常の汚れ対策として実用的なカットスタイルです。

スポーツカットでは、足回りやお腹の毛を短くカットすることで、汚れがつきにくく、散歩や運動の後のケアが楽になります。また、暑い季節には被毛が短いことで風通しが良くなり、熱中症対策にも一役買います。一方で、被毛を短くしすぎると、防寒性や防水性が失われる場合があります。冬場や雨の日には、犬用の洋服やレインコートを活用すると良いでしょう。

また、スポーツカットにする際には、部分的に長さを残す「ポイントカット」を取り入れることもおすすめです。たとえば、尾の付け根や顔周りは自然な毛流れを活かしつつ、胴体部分は短く整えることで、おしゃれさと実用性を両立させることができます。

3.サマーカット

夏場に人気のスタイルで、体全体を短くカットして涼しさを保つ目的があります。毛を短くすることで皮膚の状態を目視で確認しやすくなるという利点があります。

ただし、ジャックラッセルテリアの被毛は紫外線を防ぐ役割も持つため、カット後には直射日光を避ける工夫が必要です。散歩の時間帯を朝や夕方の涼しい時間に調整する、または犬用日焼け止めスプレーを使うと良いでしょう。

サマーカットを希望する場合は、トリマーと相談して適切な長さに調整することが大切です。短くしすぎると皮膚が乾燥しやすくなるため、保湿ケアも併せて行うようにしましょう。

4.オリジナルカット

最近では、ジャックラッセルテリアの個性を引き立てるために、オリジナルカットを取り入れる飼い主さんも増えています。たとえば、顔周りをふんわりと整えたり、耳の毛を少し長めに残して特徴を強調するスタイルです。これにより、個性的な見た目が演出できるだけでなく、他の犬との違いを楽しむことができます。

このスタイルは、特に写真撮影やイベント参加の際に注目を集めること間違いなしです。ただし、手入れが複雑になる場合もあるため、自宅でケアする時間が取れる飼い主さんに向いています。

ジャックラッセルテリアのカットスタイルは、見た目だけでなく、生活の快適さや健康を支える重要な要素です。愛犬の生活スタイルや被毛の状態に合わせて、最適なスタイルを選びましょう。

ひろこ

定期的にプロのトリマーに相談すると、新しいカットスタイルの提案を受けることができます。季節やライフスタイルに合ったアレンジを試してみてくださいね。

ジャックラッセルテリアの犬種特有の注意点

ジャックラッセルテリアは活発で知的な犬種で、外での運動や遊びが大好きです。このため、泥や汚れが付きやすく、被毛や体のケアが他の犬種以上に重要になります。また、この犬種特有の性格や行動特性を考慮することで、健康と清潔をより効果的に保つことができます。以下では、性格や生活習慣に合わせた注意点を詳しく解説します。

1.被毛と皮膚の健康管理

ジャックラッセルテリアの被毛は防水性があり、外部からの刺激をある程度防ぐ役割があります。しかし、この特性に頼りすぎてケアを怠ると、毛玉や死毛がたまり、皮膚に負担をかけることになります

特にラフコートやブロークンコートのタイプでは、毛玉ができやすいため、週に数回のブラッシングが必要です。皮膚トラブルを防ぐために、定期的に皮膚の状態を確認し、赤みやかゆみがないかチェックすることが大切です。

2.活発な性格による汚れ

ジャックラッセルテリアは好奇心旺盛で、散歩中に地面を掘ったり、草むらに入ったりすることが多いです。特に雨の日やアウトドア活動の後は、足や体が汚れることが増えるため、帰宅後には専用のウェットタオルで体を拭く、または足だけでも洗う習慣をつけると清潔を保てます。

また、汚れがひどい場合には、低刺激のペット用シャンプーを使用して部分的に洗うことを検討してください。

3.好奇心旺盛な性格への対応

ジャックラッセルテリアは非常に賢く、エネルギーに満ち溢れています。そのため、興味を持ったものにはすぐに飛びつく傾向があります。例えば、散歩中に泥水に飛び込んだり、庭の花壇を掘り返してしまうことも珍しくありません。このような性格に合わせ、室内外での環境を工夫することが重要です。

庭で遊ばせる際は、足が汚れにくい人工芝や砂利の敷かれた場所を用意する、散歩コースでは泥の多い場所を避けるなど、汚れの原因を減らす対策を講じましょう。また、知的好奇心を満たすために、トレーニングや知育おもちゃを取り入れることで、不必要な汚れを伴う行動を減らすことができます。

4.運動量の多さが影響するケアの必要性

ジャックラッセルテリアは非常に活発で、毎日の運動が欠かせません。特に外での活動が多い犬の場合、体全体が汚れるだけでなく、被毛の摩耗や乾燥が起きることがあります。このため、運動後の被毛チェックや保湿スプレーの使用が有効です。

また、運動中に小さな怪我をすることもあるため、特に肉球や耳の裏など、普段見逃しがちな箇所もチェックする習慣をつけましょう。

ジャックラッセルテリアはその性格から、日々の生活で汚れやすい環境に置かれがちですが、適切な注意とケアで健康的な状態を保つことができます。被毛や皮膚の管理をしっかり行いながら、楽しく元気な生活をサポートしてあげましょう。

ひろこ

汚れが気になる場合は、ペット用のドライシャンプーを使うと便利です。水を使わずに簡単に清潔を保てます。

まとめ

ジャックラッセルテリアのトリミングは、被毛タイプや生活環境に合わせて行うことで、健康的で快適な生活をサポートできます。スムースコートの場合は日常のブラッシングをしっかりと行い、ラフコートやブロークンコートには定期的なストリッピングやカットを取り入れましょう。

愛犬とのコミュニケーションの一環としてトリミングを楽しむことで、より絆を深められるはずです。適切なケアで、ジャックラッセルテリアの元気な姿をいつまでも維持していきましょう!最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。