珍しいミックス犬は、純血種にはない独特の魅力を持っています。見た目や性格が一頭ごとに異なり、まさに“世界にひとつだけ”の存在です。しかし、その個性豊かな一面ゆえに、飼育には少し工夫や理解が必要なこともあります。
今回の記事では、あまり知られていない珍しいミックス犬の種類と、それぞれの特徴、そして飼育する際に知っておきたい大切なポイントについて詳しく解説していきます。

出典:wikipedia
ミックス犬とは?
近年、ペットショップやSNSで「チワプー」や「マルプー」といったミックス犬を見かける機会が増えてきました。しかし、世の中にはもっと珍しい、個性的な組み合わせのミックス犬がたくさん存在しています。
ミックス犬は「デザイナーズドッグ」とも呼ばれ、特に海外では計画的に交配された犬種として人気を集めています。純血種にはない独特の魅力と、場合によってはハイブリッド・ビガーと呼ばれる健康上の利点を持つこともあります。
ミックス犬の魅力
- 2つの異なる犬種の良いところを受け継ぐ
- 唯一無二の容姿と性格
- 飼い主さんに特別な喜びをもたらす存在
注目を集める珍しいミックス犬の種類
一般的なミックス犬とは一線を画す、個性的な組み合わせをご紹介します。ここでは、それぞれのミックス犬が持つ独特の魅力と、どのような家庭に向いているのかを詳しく見ていきましょう。
1.大型犬同士の希少なミックス
珍しいミックス犬の中でも特に存在感があるのが、大型犬同士を掛け合わせたタイプです。
🐶ゴベリアン(ゴールデンレトリバー × シベリアンハスキー)
ゴールデンの優しさとハスキーの野性的な美しさを併せ持つ魅力的な犬です。被毛は長めで、目の色はブルーやヘーゼルなど様々なバリエーションがあり、まさに世界に一頭だけの容姿を持ちます。
🐶ラブロットワイラー(ラブラドール × ロットワイラー)
ラブラドールの社交性とロットワイラーの忠実さを受け継ぎ、家族への愛情が深い犬になります。ただし、以下の点に注意が必要です。
- ロットワイラーの警戒心も持ち合わせる可能性
- 子犬の頃からの社会化トレーニングが重要
- 体格が大きく力も強い
- 経験豊富な飼い主さん向け
🐶バーニードゥードル(バーニーズマウンテンドッグ × プードル)
大型犬でありながら抜け毛が比較的少ないという特徴を持ちます。バーニーズの穏やかな性格とプードルの賢さを併せ持ち、家庭犬として理想的な気質を持つことが多いのです。ただし、大型犬特有の関節疾患のリスクや、十分な運動スペースの確保など、飼育には相応の準備が必要になります。

大型のミックス犬を迎える前に、成犬時のサイズを想定しておくことが重要です。両親犬の体格から推測できますが、どちらの特徴が強く出るかは成長してみないとわかりません。住居スペース、運動量、食費など、大型犬の飼育には小型犬の数倍のコストがかかることを理解しておきましょう。
2.異なる体格差のある犬種のミックス
体格差のある犬種同士を掛け合わせたミックス犬も、非常にユニークな存在です。
🐶バグル(ビーグル × バセットハウンド)
中型サイズで垂れ耳、そして愛らしい表情が特徴です。両親ともに狩猟犬のため、嗅覚が非常に優れており、散歩中は匂いを追いかけることに夢中になる傾向があります。鼻の良さを活かしたノーズワークゲームなどを取り入れると、精神的な満足度が高まります。
🐶コーギー × シェルティのミックス
両親ともに牧羊犬の血を引いているため、非常に賢く、訓練性能が高い犬になることが多いです。コーギーの短い足とシェルティの豊かな被毛を受け継ぐことが多く、外見的にも非常に愛らしい犬です。ただし、牧羊犬特有の「追いかける」本能が強いため、小さな子供や他のペットがいる家庭では、適切なトレーニングが必要になります。
🐶フレンチトン(フレンチブルドッグ × ボストンテリア)
愛嬌のある顔立ちと人懐っこい性格で人気があります。サイズは小型から中型で、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいのが特徴です。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 両方とも短頭種のため呼吸器系のケアが必要
- 暑さに弱い
- 夏場の温度管理には特に注意
3.珍しい小型犬のミックス
小型犬のミックスには、あまり見かけない珍しい組み合わせもあります。たとえば、ヨークシャーテリアとシーズーのミックス「ショーキー」は、テリアの活発さとシーズーの穏やかさを兼ね備えたバランスの良い性格が魅力です。被毛は柔らかく、色も多彩で、トリミング次第で雰囲気がガラッと変わります。
また、パピヨンとポメラニアンのミックス「パピポメ」も人気です。ふわふわの毛並みと愛らしい見た目が特徴で、明るく人懐っこい性格の子が多いです。ただし、毛が絡まりやすいので毎日のブラッシングが欠かせません。
ミニチュアピンシャーとイタリアングレーハウンドのミックスは、とても珍しい組み合わせです。どちらもスリムで筋肉質なため、運動神経抜群。寒さに弱い傾向があるため、冬場は服や室温管理に気を配りましょう。活発な飼い主さんにぴったりのタイプです。

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珍しいミックス犬を飼う前に知っておきたいこと
最近、「珍しいミックス犬がかわいい!」と注目が集まっています。見た目のユニークさや世界に一匹だけの個性は確かに魅力的ですが、見た目だけで選ぶのは注意が必要です。ここでは、ミックス犬を迎える前に知っておきたいポイントをわかりやすく紹介します。
1. 成長後の姿は予測しづらい
ミックス犬は、どんな成犬になるか予測がむずかしいのが特徴です。子犬のときは小さくても、成長すると予想以上に大きくなることがあります。性格も両親どちらの影響を強く受けるかで変わるため、どんなタイプに育っても対応できるよう柔軟な心構えが大切です。
また、毛質も個体差があります。抜け毛の少ない犬と多い犬を掛け合わせても、毛が絡まりやすくなる場合もあります。アレルギーがある家庭では、両親犬の毛質を確認しておくと安心です。
2. 健康リスクと上手に向き合う
「ミックス犬は病気に強い」と言われることもありますが、実際には両親犬の遺伝病を受け継ぐこともあります。特に珍しい組み合わせほど医学的なデータが少なく、どんな病気が出やすいか分かりにくいのが現実です。定期的に健康診断を受け、異変があれば早めに獣医師へ相談を。万が一に備えてペット保険への加入もおすすめです。
注意したい病気の例
- フレンチブルドッグなど短頭種 → 呼吸器のトラブル
- 大型犬 → 関節や股関節の疾患
- プードル系 → 目の病気
3. 信頼できる入手先を選ぶ
珍しいミックス犬を迎えるときに一番大切なのは、「どこから迎えるか」です。人気に便乗して、健康管理を怠る悪質なブリーダーもいるため注意が必要です。
信頼できるブリーダーは、犬の健康を第一に考え、清潔な環境でしっかり管理しています。親犬の健康検査を行い、見学にも快く応じてくれます。購入前に施設を見学し、犬たちが清潔な環境で育っているか確認しましょう。
また、保護団体や動物愛護センターでも珍しいミックス犬に出会えることがあります。成犬なら性格やサイズがわかるため、暮らしのイメージがしやすいのもメリットです。
まとめ
珍しいミックス犬との暮らしは、毎日が驚きと発見の連続です。どんな性格や見た目に成長するか分からないからこそ、柔軟な心で個性を受け入れることが大切です。ミックス犬の魅力は、まさにその「唯一無二の存在感」にあります。
社会化やトレーニングは、両親犬種の特徴を理解したうえで丁寧に進めましょう。例えば、狩猟犬と牧羊犬のミックスなら、嗅覚を使う遊びと知的なパズル遊びを組み合わせるなど、バランスの取れた刺激を与えることがポイントです。
どんな姿や性格になっても、最後まで愛情を注ぎ続けることが何より大切です。珍しいミックス犬との日々は、きっとあなたの人生に特別な彩りを与えてくれるでしょう。最後までお読みいただきありがとうございました☺



