その目やに、歯が原因かも?犬の歯周病と目の意外な関係とは

愛犬の目やにが増えてくると、「目の病気かな?」と不安になりますよね。しかし実は、歯周病が原因で目やにが増えるケースも少なくありません。

一見関係がなさそうな「口」と「目」ですが、犬の体のつくりではとても近い位置にあり、影響し合っています。今回の記事では、歯周病と目やにの関係、見逃してはいけないサイン、そして飼い主さんができる治療と予防について解説します。

なぜ歯周病で目やにが出るの?

歯周病と目のトラブルは無関係に見えますが、犬の体の構造を知ると深いつながりがあることがわかります。まずは、なぜ歯の病気が目やににつながるのかを見ていきましょう。

1.歯の根っこと目はとても近い

犬の上あごの奥歯は、歯の根っこが目のすぐ下にあります。特に小型犬やシニア犬ではこの距離が短く、歯のトラブルが目に影響しやすいのが特徴です。

歯周病が進行すると、歯の根の先に膿がたまることがあります。この膿が骨や周囲の組織に広がると、目の下が腫れたり、目やにが大量に出たりするようになります。この状態は歯根膿瘍と呼ばれ、強い痛みを伴うこともあります。

2.細菌が周囲の組織へ広がる

歯周病は歯ぐきの炎症から始まりますが、進行すると歯を支える骨が溶け、細菌が広がりやすくなります。上あごの犬歯や奥歯で感染が強くなると、鼻や目の周囲まで炎症が及ぶことがあります。

その結果、目やにだけでなく、鼻水やくしゃみが出ることもあります。目薬で一時的に良くなっても、歯周病を治療しなければ症状を繰り返してしまいます。

歯周病が原因の目やにの特徴

目やにの出方には、原因を見分けるヒントが隠れています。歯周病が関係している場合に多く見られる特徴を確認してみましょう。

1.片目だけに症状が出やすい

歯周病が原因の場合、悪い歯がある側の目だけに症状が出ることが多いです。たとえば左上の歯に問題があれば、左目だけ目やにが増えたり、目の下が膨らんだりします。両目に同時に出る場合は、アレルギーや結膜炎など別の原因の可能性も考えられます。

2.黄色や緑色のドロッとした目やに

歯周病による目やには、細菌感染を伴うため、黄色や緑色っぽく、粘り気のある目やになりやすいです。涙やけで見られる茶色い目やにとは異なり、量が多く、拭いてもすぐに溜まってしまうのが特徴です。

3.目やに以外の症状も同時に見られる

歯周病が進行すると、次のような症状が一緒に見られることがあります。

・強い口臭
・よだれが増える
・ごはんを食べにくそうにする
・片側だけで噛む
・くしゃみや鼻水
・片側だけの鼻血

目やにとこれらの症状が重なっている場合は、歯のトラブルを疑いましょう。

ひろこ

目やにの色と出る場所は、毎日チェックしておきましょう!目やには「量」「色」「左右どちらか」を見ることで、異変に早く気づけます。特に、黄色や緑色で片目だけに出ている場合は、歯や鼻のトラブルが隠れていることがあります。毎日のスキンシップのついでに、顔を正面から見る習慣をつけておくと安心です。

歯周病による目やにの治療と予防

歯周病が原因の目やには、目だけの治療では改善しません。原因となる歯の治療と、日頃の予防ケアがとても大切です。

1. 動物病院での診断と治療

🐶病院で行われる検査

診察では口の中を詳しく確認し、歯石、歯ぐきの腫れ、歯のぐらつきなどをチェックします。必要に応じてレントゲン検査を行い、歯の根に膿がたまっていないか、骨が溶けていないかを確認します。腫れが強い場合はCT検査が行われることもあります。

🐶抜歯が必要になることも

歯根膿瘍がある場合、多くは原因の歯を抜くことになります。抜歯は全身麻酔で行われますが、犬は歯が数本なくなっても日常生活に大きな支障はありません。痛みの原因がなくなることで、食欲や元気が戻るケースも多く見られます。

ひろこ

口を触られるのを嫌がる子ほど、歯の痛みが隠れていることも歯周病が進んでいる犬は、口の中に痛みがあり、歯みがきや口元を触られるのを嫌がることがあります。「性格だから」と思わず、急に嫌がるようになった場合は要注意です。無理に触らず、早めに動物病院で相談しましょう。

2.おうちでできる歯周病予防

🐶毎日の歯みがきが一番の予防

歯周病予防で最も効果的なのは歯みがきです。理想は1日1回、難しくても週に数回は行いましょう。最初はガーゼで歯に触れるだけでも大丈夫です。無理をせず、少しずつ慣らしていくことが長続きのコツです。

🐶デンタルグッズは補助として使う

デンタルガムやデンタルトイは、歯みがきの代わりにはなりませんが、補助として役立ちます。歯みがきと組み合わせることで、歯周病予防の効果が高まります。

ひろこ

歯みがきは「完璧」を目指さなくて大丈夫!歯みがきは毎日できるのが理想ですが、「嫌がってできない」と悩んでやめてしまうのが一番もったいないです。最初は前歯だけ・数秒だけ・ガーゼで触るだけでも十分な第一歩。続けることが、歯周病予防では何より大切です。

3.食事でできる予防サポート

🐶歯につきにくいフードを選ぶ

デンタルケア用のドライフードは、噛むことで歯垢がつきにくい工夫がされています。ウェットフードは歯に残りやすいため、与える場合は歯みがきと併用することが大切です。

まとめ

犬の歯周病と目やには、思っている以上に深く関係しています。特に3歳以上の犬では、多くが歯周病、またはその予備軍といわれています。目やにが気になったときは、目だけでなく口の中の状態にも目を向けてみてください。

早めの気づきと日頃のケアが、愛犬の健康と快適な生活を守る大きな力になります。気になる症状があれば、早めに動物病院へ相談しましょう。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。