トリマー必見!トリミング大会の種類や入賞する8つの秘訣とは?

愛犬の美容を担当するトリマーにとって、トリミング大会は腕の見せ所であり、技術を磨く絶好の機会です。今回の記事では、トリミング大会の魅力や参加方法、そして成功するための秘訣をご紹介します。トリマーを目指す方はもちろん、愛犬家の皆さまにもトリミングの奥深さを知っていただける内容となっています。

トリミング大会の種類と特徴

JKCのトリミング競技会は、一般の部と養成機関の部に分かれており、それぞれA組、B組、C組、D組(D組は一般の部のみ)のクラス分けがあります。モデル犬は、JKCに登録された生後9か月以上のトリミング犬種でなければならず、主にシザーリング犬種(プードルなど)スパニエル犬種(アメリカン・コッカー・スパニエルなど)プラッキング犬種(ミニチュア・シュナウザーなど)が対象となります。

各クラスの入賞者には、最優秀技術賞、優秀技術賞、技術賞が授与され、ロゼットが贈られます。さらに、C組とD組の入賞者は1クラス昇格の特典があり、各組の入賞者は本部トリミング競技大会への出場権を得ることができます。

JKC以外にも、各地のペット関連イベントで開催されるトリミングコンテストや、動物専門学校協会主催の学生向け大会など、様々な規模と形式の大会があります。例えば、2025年には愛知県で「わんにゃんドーム2025 in Aichi Sky Expo」が開催される予定で、ここでもトリミングコンテストが行われます。

また、全日本動物専門教育協会主催の「全国トリミング・家庭犬訓練競技会」は、動物専門学校の学生を対象とした大会で、将来のキャリア形成を後押しする重要な機会となっています。この大会では、トリミング競技だけでなく、家庭犬訓練競技も同時に開催され、総合的なペットケアの技術を競い合います。

ひろこ

トリミング大会に参加する際は、自分のスキルレベルに合った大会やクラスを選ぶことが重要です。無理をせず、段階的にレベルアップしていくことで、着実に技術を向上させることができます。

出典:わんにゃんドーム
出典:一般社団法人 全日本動物専門教育協会

トリミング大会の準備と心構え

トリミング大会に参加するには、しっかりした準備と前向きな気持ちが大切です。大会で良い結果を出すために、押さえておきたいポイントをご紹介します。

まず、一番大事なのは日々の練習です。トリミングの技術は、すぐに身につくものではありません。コツコツと努力を重ねることで、確実にスキルアップしていきます。特に、大会では限られた時間の中で仕上げなければならないので、スピードと正確さの両方を意識しながら練習を積むことが大切です。

次に、モデル犬の選び方も大会の結果を左右します。毛の状態が良く、性格が落ち着いている犬を選ぶことで、よりスムーズにトリミングができます。事前に何度か練習をしておけば、犬との信頼関係も深まり、本番での動きも安定するでしょう。また、トリミング用の道具もしっかり整えておき、予備のハサミやコームを用意しておくと、もしものトラブルがあっても安心です。

大会当日は緊張しがちですが、落ち着いて臨むことが大切です。深呼吸をしたり、ポジティブなイメージを思い浮かべたりすることで、リラックスした状態をキープしましょう。また、事前に審査基準やルールをしっかり確認しておくことで、何を意識すれば高評価につながるのかが分かり、より自信を持って挑めるはずです。

トリミング大会の準備は、単に技術を磨くだけではなく、犬とのコミュニケーションや心の準備もとても重要です。しっかり準備をして、自分のベストを発揮できるように頑張ってください!

トリミング大会で勝つための8つの秘訣

トリミング大会で高評価を得るためには、単に基本的な技術を持っているだけでは不十分です。審査員の目を引き、他の参加者と差をつけるための秘訣をいくつかご紹介します。

1.犬種標準の理解と表現

それぞれの犬種には、理想とされる外見や特徴があります。「犬種標準」を深く理解し、トリミングを通じてその犬種の最も美しい姿を引き出すことが重要です。

2.バランスとシンメトリー

全体的なバランスの良さと左右対称性は、審査員が特に注目するポイントです。犬の体型や骨格を考慮しながら、調和のとれたシルエットを作り出すことを心がけましょう。

3.清潔さとフィニッシング

トリミングの仕上がりの美しさはもちろん、作業エリアの清潔さも評価の対象となります。こまめに毛を掃除し、道具を整理整頓することで、プロフェッショナルな印象を与えることができます。

4.時間管理とスムーズな作業

制限時間内に余裕を持って仕上げることができれば、高評価につながります。効率的な作業手順を確立し、無駄な動きを省くことが大切です。

5.犬とのコミュニケーション

モデル犬をリラックスさせ、スムーズに作業を進められることも重要なスキルです。優しく声をかけたり、適切なタイミングで休憩を取ったりするなど、犬への配慮を示すことで、審査員に良い印象を与えることができます。

6.創造性と個性の表現

基本的なスタイルを押さえつつ、自分なりの創造性や個性を加えることで、印象に残るトリミングを実現できます。ただし、過度に奇抜なデザインは避け、犬種の特徴を活かしたアレンジを心がけましょう。

7.プレゼンテーションスキル

多くの大会では、トリミング後に審査員に対して作品のプレゼンテーションを行う機会があります。自信を持って自分の作品を説明し、トリミングの意図や工夫した点をアピールすることが大切です。

8.最新トレンドの把握

トリミング業界のトレンドは常に変化しています。最新の技法や道具、製品などの情報をキャッチアップし、適切に取り入れることで、先進性をアピールできます。

ひろこ

大会での成功は、日々の練習の積み重ねにかかっています。毎日の仕事の中で常に向上心を持ち、新しい技術や知識を吸収する姿勢を持ち続けることが、結果的に大会での好成績につながります。

トリミング大会後の振り返りと成長

トリミング大会に参加することは、結果に関係なくとても貴重な経験になります。大事なのは、大会後の振り返りをしっかり行い、その経験を今後の成長にどう活かすかを考えることです。大会が終わったら、「どこがうまくいったのか」「どんな部分をもっと伸ばせるのか」を振り返ることで、次のステップにつなげることができます。

もし入賞できた場合でも、審査員のフィードバックをしっかり受け止めることが大切です。評価されたポイントをさらに伸ばすことで、よりレベルアップできます。また、もし思うような結果が出なかったとしても、落ち込む必要はありません。他の参加者の技術をじっくり観察したり、自分に足りなかった部分を見つけたりすることで、次の大会でのステップアップにつなげることができます。

また、大会を通じて出会ったトリマーさんや業界の関係者とのつながりも、とても大切です。情報交換をしたり、新しい技術を教えてもらったりすることで、次の大会や日々の仕事にも役立てることができます。トリミングの技術だけでなく、同じ業界で活躍する人たちとのネットワークを広げることで、トリマーとしての視野もどんどん広がっていくはずです。

ひろこ

トリミング大会の経験を、自身のサロンやクライアントにも還元しましょう。大会で学んだ新しい技術や最新トレンドを日々の仕事に取り入れることで、サービスの質を向上させ、顧客満足度を高めることができます。

まとめ

トリミング大会は、プロのトリマーが技術を競い合う場であると同時に、愛犬家の皆さんにとっても、プロの技術を間近で見られる貴重なチャンスです。たとえば、2025年4月に東京ビッグサイトで開催予定の「JKCサクラ・アニュアル・ショー」では、トリミング競技会だけでなく、ドッグショーなども楽しめます。

会場では、トップレベルのトリマーがどんな道具を使い、どのように仕上げていくのかを間近で見ることができるので、愛犬のグルーミングに役立つヒントもたくさん見つかるはずです。ぜひ足を運んで、プロの技を体感してみてください!きっと、愛犬のお手入れに対する考え方が変わると思いますよ。

トリミング大会は、ただの競争の場ではありません。自分の技術を磨いたり、業界の最新トレンドを学んだり、仲間とのつながりを深めたりする、とても貴重な機会です。これから大会に挑戦しようと思っている方も、すでに経験のある方も、「もっと上手になりたい」「新しいことを学びたい」という気持ちを大切にして、成長し続けてくださいね。大会の経験を活かして、トリマーとしてのキャリアをさらに充実させていきましょう!

出典:一般社団法人ジャパンケネルクラブ

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。