「もしトリマーをしていなかったら、何の仕事をしているのかな?」トリマーが異業種への転職を考えたとき、自分にはなにができるのか?と疑問に思ったことはありませんか?
トリマーは体資本の仕事です。病気になったり、ケガをしたりと将来が不安になるときがあるのではないでしょうか。今回の記事では、トリマーが異業種で活躍するにはどの分野が適しているのか…「トリマーの転職」に焦点をあて、異業種・同業種別にお伝えします。
トリマーの長所・短所
トリマーから異業種に転職を考えたとき「トリマーの強み」とはなにかを考えますよね。これまで培ってきた能力は何のスキルになるのでしょうか。ここでは、トリマーの長所と短所についてご紹介します。
長所
集中力がある
トリミングは繊細で、神経を集中させる作業が多いです。集中しすぎて周りが見えなくなることもあります。それだけ一つのことに夢中になれるのです。
体力がある
大型犬や体重が重い犬を持ち上げるので自然と体力が付きます。いつのまにか、筋肉がついちゃった!なんて思う人もいるのではないでしょうか。立ち仕事が多いので耐久力もつきます。
忍耐力がある
体力だけでなく、精神的にもグッと堪える場面があります。どんなに辛くても、時間内に必ず終わらせないとならず、忍耐が強くなります。
コミュニケーションスキルが高い
飼い主さんとの会話で、次の予約に繋がることもあるため接客に余念がありません。物販の説明やサービス説明など、話す機会が多いので接客スキルは高くなっていきます。
手先が器用
年齢を重ねると老眼問題がありますが、細部まで見えなくてもある程度感覚でできるようになります。よく「体が覚える」なんて言いますが、まさにその状態です。前提として、手先が器用でないとヒゲ切りなどの細かい作業はできないのです。
短所
協調性に欠ける
トリミングは、1頭に対して1人で作業をおこなうのが基本です。複数で業務をこなすことに慣れていません。スポーツで言うと個人戦です。団体行動だと、自分のポジションが分からなくなってしまうのです。
自己肯定感が著しく高いか低い
「自分のカットが絶対だ!」と自信満々なトリマーがいる反面、どんなに可愛くキレイにカットしても、「自信を持てない」トリマーも多いのです。
対人関係が苦手
「協調性に欠ける」に近いですが、動物好きの人に“あるある”の人間が苦手で上手にコミニュケーションがとれないことがあります。自分の思いに反してうまく表情がつくれなかったり、話すのが苦手な人は一定数いるのです。
トリマーが活躍できる異業種
では上記の長所・短所をふまえて、トリマーが活躍できる他業種にはどのような職種があるのでしょうか?
事務職
体力を酷使する仕事に疲れたトリマーは、座り仕事をしたいと考えるものです。事務職はマルチタスクで様々なことをしなくてはなりません。臨機応変に物事をこなせるトリマーにとって、適任な分野になるでしょう。
営業職
営業職は常に数字を気にする仕事です。トリマーのインセンティブ制度に似ている部分があります。接客スキルが身についているトリマーにとって、人と話すことに抵抗が無い人は多いのではないでしょうか。
販売職
培った接客スキルで販売職も適しています。お客さんのなかにはクレーマーもいますが、トリマーはクレーム処理に慣れている人も多いのです。
クレームを上手にかわしながら、物販を売ることができるといえます。扱うものが生体から物販になるため、多少ストレスは軽減するかもしれません。
コールセンター
コールセンターは対面接客はありませんが、電話での対応スキルが必要になります。しかし、クレーム対応用のマニュアルがあるため、そこまで難しくはありません。
対面接客での緊張感を知っているトリマーにとって、顔をみないで接客することができるのは、ストレスフリーの状態で接客できるので適しています。
福祉関係
トリマーになる人は優しい人が多いです。福祉関係の仕事は、高齢者や障害のある人、子供などが地域で自立した生活を送るサポートを行うことを目的としています。犬や飼い主さんの役に立つことにやりがいを感じるトリマーには適任です。
トリマーが異業種に転職しても、活躍できそうな職場はたくさんありますね。
同業種への転職
では、同業種で転職を考えたとき、どのような仕事があるのでしょうか。
ペットシッター
飼い主が仕事や旅行、もしくは病気やケガなどでペットの世話が出来ない場合に、シッターは代行としてお世話をします。トリマーは、トリミングサロンや動物病院でもペットホテルで犬のお世話をしているため、仕事内容はさほど変わらないでしょう。そのためスムーズに仕事ができます。
アニマルトレーナー
飼育やショーのために、動物に訓練をつける職業のことです。トリマーはペットの扱いに慣れているため、入り口としては、とても入りやすいのではないでしょうか。ただ、トリマーだけの知識では乏しいので、動物行動学や心理学などたくさんのことを学ぶ必要があります。
動物看護師
もうすでに、トリマーと看護師を兼任している人もいるかもしれませんが、令和4年5月1日に、愛玩動物看護師法が完全施行されました。民間資格から国家資格へとなったため難易度は高いです。
動物病院で働いていた人は、ある程度の知識を身につけているため、国家資格へのハードルがさほど高くないといえるでしょう。
ペットショップ店員
ペットショップに関しても、すでにトリマー兼任で働いている人もいるので、生体販売や物販に慣れていることが多いです。生体販売をするときに、どの犬種がどのような性格なのか、エサは何が適しているのかなど、動物のことを熟知しているため丁寧な説明ができます。
異業種・同業種ともに、トリマーには転職の選択肢がたくさんありますね!転職を考える人は、自分の強みを知って良い職場に巡り会えるといいですよね♪
まとめ
今回の記事では、トリマーの異業種・同業種別に最適な転職先についてお伝えしました。トリマーとして得た知識は、何ものにも代えがたい大切なものですね。たとえ、異業種に転職しても経験は消えないものです。トリマー業界に疲れてしまった人や、そろそろ違う業種もみたい、と思ってる人は思い切って異業種に転職するのもいいかもしれませんね。最後までお読みいただきありがとうございました☺