【疑問】トリミングで重要な道具選び!人間用ハサミと犬用ハサミの違いとは?

ペットのケアに力を入れる、飼い主さんやプロのトリマーにとって、犬用のトリミングハサミと人間用のハサミの違いを知ることで、今後のトリミング作業は変わってくるかもしれません。これらはそれぞれ専用設計されており、目的に応じた機能や安全性の違いが存在します。

今回の記事では「人間用の美容ハサミで犬のトリミングができるのか」「どのような点で異なるのか」といった疑問を解決しながら、適切なハサミ選びのポイントについて解説します。

刃の形状と構造の違い

人間用ハサミと犬用のトリミングハサミは、刃の形状が異なるため、仕上がりにも大きく影響します。人間用の美容ハサミは、髪を繊細に切りそろえることが目的で作られており、非常に鋭く薄い刃が特徴です。細くて柔らかい髪の毛をスムーズにカットするため、美しいラインが表現できるようデザインされています。しかし、この鋭さが逆にペットにとってはリスクになることもあるのです。

犬用トリミングハサミは、犬の毛の硬さや密度に対応するために、刃が厚めで頑丈に作られています。犬の毛は人間の髪と違って密度が高く、絡まりやすいことが多いため、刃先が丸く安全な構造が取り入れられていることが多いです。これは、動きの多い犬のトリミング中でも安全に作業が行えるよう考慮されています。

材質と耐久性の違い

人間用ハサミは、非常に硬いステンレススチールや特殊な合金が使われることが多く、髪を繊細にカットするための鋭い切れ味が求められます。このため、美容師用の人間用ハサミは耐久性も高く、長期間使用しても刃がなまりにくい設計が特徴です。

一方で、犬用トリミングハサミも丈夫なステンレススチールが用いられますが、犬の毛に含まれる油分や汚れに耐えられるよう耐久性を強化したものが多くなっています

犬用ハサミは、人間用のハサミよりも刃が鈍くなりにくい材質が採用されることが多く、摩耗に強い点が特徴です。これは、犬の毛を頻繁にカットする前提で作られており、ペットのケアにおいても手入れの手間が軽減されるよう工夫されています。

切れ味とカットの仕上がり

人間用の美容師ハサミは髪の毛をスムーズに切りそろえるため、非常に鋭い切れ味が必要とされます。髪の毛が引っかかることなくカットできるので、正確なスタイルの表現が可能です。しかし、この鋭い刃で犬の毛を切ると、犬の毛が絡まって切りにくくなることがあり、毛が硬い場合はカットの仕上がりに影響が出ることもあります。

犬用トリミングハサミは、毛の密度や太さに対応できるよう粗めの刃が設計されていることが多く、犬の毛を滑らかに切れるため、トリミング後の仕上がりも自然です。犬の毛質に特化した設計のため、スムーズにカットができ、犬用トリミングハサミならではの美しい仕上がりが実現します。

人間用の美容ハサミで犬のトリミングは可能か?

美容師が使う人間用ハサミで犬のトリミングを行うことはできますが、おすすめできません。人間用のハサミは非常に鋭利で、犬の毛をカットするとすぐに切れ味が低下しやすくなります。

また、人間用のハサミは刃が細く鋭いため、犬が急に動いた場合、肌を傷つける恐れもあるのです。犬用トリミングハサミは、刃が安全に丸められているため、ペットが動いた際にも比較的安心して使用できます。

ひろこ

犬のトリミングには、やはり専用のハサミを使うのが安心です。犬の毛質や密度に合わせた設計なので、安全でスムーズに仕上がりも美しく整いますよ。

犬用トリミングハサミの種類と用途

犬のトリミング用ハサミには、ストレートシザーやカーブシザー、すきバサミ(セニングシザー)など、さまざまな種類があります。ストレートシザーは基本的な形状で、体全体のカットに最適で、どの犬種にも幅広く使用されています。

カーブシザーは顔や足元のカーブをつけた仕上がりに向いており、すきバサミは厚みのある毛を自然に仕上げる際に便利です。適切なハサミを選ぶことで、ペットのトリミングが効率的に進み、仕上がりも整ったものになります。

ハサミのメンテナンスと寿命

ハサミは日々のメンテナンスが欠かせない道具です。人間用ハサミは、髪をカットする際のスムーズさを保つために、使い終わった後にしっかりと清掃し、油を差すことが必要です。また、定期的に研ぎ直しを行うことで、寿命を延ばし、使いやすさを維持できます。

一方、犬用トリミングハサミも同様にメンテナンスが必要で、特に犬の毛に含まれる油分や汚れが刃に付着しやすいため、使い終わった後にはしっかりと清掃し、刃の状態を保つことが重要です。定期的にメンテナンスを行うことで、安全でスムーズなトリミングが実現します。

犬用トリミングハサミを使うメリット

犬のトリミングには、専用のハサミを使用することで多くのメリットがあります。人間用の鋭いハサミをペットに使用するのは、刃の鋭さが負担となる場合があり、安全性に欠けるためおすすめできません。犬用ハサミであれば、トリミング中に肌を傷つけるリスクが少なく、犬の毛に合ったスムーズなカットが可能です。

ペットのケアやトリミングで専用ハサミを使用することで、見た目の美しさが保たれるだけでなく、ペット自身も快適に過ごせるようになります。犬用トリミングハサミの選び方や種類を理解し、目的に応じた適切なハサミを使うことで、トリミングの時間を安心して楽しむことができるでしょう。

人間用ハサミと犬用のトリミングハサミには、それぞれ専用設計された違いがあり、目的に合わせて使い分けることが求められます。

ひろこ

犬用トリミングハサミは、ペットの肌を守りながらスムーズにカットできるので、安全で快適なトリミングができます。ハサミを使う前には、毛の状態や犬種に合わせた種類を選ぶことが大切ですよ。

まとめ

人間用ハサミと犬用トリミングハサミの違いは、安全性、切れ味、毛の仕上がりに大きく影響します。人間用のハサミで犬の毛をカットすることも可能ですが、犬の毛質や肌のことを考えると、専用のトリミングハサミを使用するほうが安心で、仕上がりも自然になります。また、犬用ハサミには種類が豊富にあり、カットしたい部位や毛質に合わせて選べるので、より快適にトリミングが行えます。

犬用のトリミングハサミを正しく選び、定期的にメンテナンスを行うことで、ペットのケアがよりスムーズになり、愛犬の毛並みも美しく保つことができるでしょう。道具を適切に使い分けることで、愛犬も快適に過ごせるはずです。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。