【トイプードルの歯】の秘密!病気リスクと効果的な予防策5つを徹底解説

トイプードルは室内で飼いやすいことから、愛犬家に人気の犬種です。しかし、この人気犬種には特有の歯の問題があることをご存知でしょうか。トイプードルの歯の健康を守ることは、飼い主さんにとって責任の一つでもあります。今回の記事では、トイプードルの歯の特徴、かかりやすい病気、予防法などについて詳しく解説していきます。

トイプードルの歯の特徴

トイプードルは小型犬の中でも特に小さな体格を持つ犬種です。その小さな顎に対して、歯の大きさが比較的大きいという特徴があります。これは見た目には可愛らしいのですが、実は歯の健康という観点からはいくつかの問題を引き起こす可能性があります。

まず、トイプードルの顎が小さいことで、歯と歯の間の隙間が狭くなります。これにより、食べ物のカスや歯垢が溜まりやすくなり、結果として歯石が形成されやすい環境になってしまいます。また、歯が密集していることで、一つの歯に問題が生じると隣接する歯にも影響が及びやすいという特徴があります。

トイプードルの歯は他の犬種と比べて必ずしも弱いわけではありませんが、その小さな体格ゆえに歯に過度な負担がかかりやすい傾向があります。例えば、硬いおもちゃや骨などを与えると、歯が折れたり割れたりする「破折」のリスクが高まります。

ひろこ

愛犬が硬いおもちゃで遊ぶ際は、その硬さに注意しましょう。特にトイプードルは小型犬であるため、過度に硬いおもちゃは避けることをおすすめします。

トイプードルの歯の本数と構成

トイプードルの口の中には、成犬になると通常42本の歯が生えそろいます。ただし、これはあくまで理想的な数字で、実際には数本少ないことが多いのです。歯の配置を見てみると、上下の顎それぞれに6本ずつの切歯、2本ずつの犬歯、8本ずつの前臼歯があります。後臼歯は少し特殊で、上の顎に4本、下の顎に6本あります。

これらの歯は、食べ物を噛んだり、物をくわえたりするのに欠かせない大切な役割を担っています。トイプードルの小さな口の中に、こんなにたくさんの歯が詰まっているのは驚きですね。ただし、生まれつきの要因で歯の数が少し違うこともあるので、個体差があることを覚えておくといいでしょう。

トイプードルの歯の入れ替わり時期

トイプードルの歯は、人間の子供と同じように、赤ちゃんの時の歯から大人の歯に生え変わります。この過程はおおよそ決まったスケジュールで進んでいきます。

まず、生まれてから約3週間が経つと、小さな乳歯が顔を出し始めます。そして生後3ヶ月くらいになると、赤ちゃん犬の口の中には28本の乳歯がきれいに並びます。

その後、トイプードルが5ヶ月半くらいになると、今度は永久歯が顔を出し始めます。この永久歯への交換は、7〜8ヶ月頃にはほぼ完了します。

面白いのは、この歯の生え変わりの間、古い乳歯と新しい永久歯が同時に口の中にある時期があることです。特に犬歯は、この二重の状態が2〜3週間も続くことがあります。まるで、口の中で歯のリレーが行われているようですね。

トイプードル特有の歯のトラブル

トイプードルは小型犬ならではの特徴から、特有の歯のトラブルを抱えやすい傾向があります。その一つが「乳歯遺残」という問題です。これは、永久歯が生えてきても乳歯が抜け落ちずに残ってしまう状態で、小型犬種では約20〜30%の割合で見られる現象です。この乳歯遺残が起こると、隣り合う永久歯との位置がずれてしまい、不整咬合(噛み合わせの異常)につながるリスクが高まります。

また、トイプードルは不整咬合もよく見られる犬種です。小さな顎に対して比較的大きな歯が生えるため、噛み合わせに問題が生じやすいのです。このような噛み合わせの乱れは、食事中に食べ物をうまく噛めない原因になったり、日常生活でストレスを感じる要因になることがあります。

トイプードルは歯周病にもなりやすい傾向があります。顎が小さいために歯と歯の間隔が狭く、食べ物のカスや汚れが溜まりやすい環境になってしまうためです。このような状況は、放置すると歯周病を引き起こし、口腔内だけでなく全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。

さらに、破折歯にもなりやすいです。トイプードルは活発な性格を持ち、小型犬ながらも遊び好きです。そのため、硬いおもちゃや骨で遊ぶ際に過度な力がかかり、破折を起こすことがあります。破折した場合には痛みを伴うだけでなく、そのまま放置すると感染症につながる恐れがあります。

これらのトラブルを防ぐためには、日頃からの口腔ケアや定期的な獣医師によるチェックアップが欠かせません。飼い主さんが愛犬の口腔健康について正しい知識を持ち、適切なケアを行うことは非常に重要です。愛犬との楽しい時間を長く続けるためにも、日常的に口腔ケアを取り入れ、健康管理に努めていきましょう。

ひろこ

定期的に獣医師による口腔チェックを受けることで、小さな問題でも早期に発見できます。特に3歳以上になったら年1回以上は検診を受けることをお勧めします。

トイプードルの歯の病気にかかる割合

トイプードルの口腔内疾患に関する正確な統計は少ないものの、多くの獣医師の臨床経験から、他の犬種よりも口の中の病気にかかりやすいことが分かっています。特に注目すべきは、3歳を過ぎたトイプードルでは、何らかの口腔疾患を持つ確率が高くなるという点です。

小型犬全体を見ると、驚くべきことに80%以上が口の中に何らかの問題を抱えているというデータがあります。これには軽い症状から深刻な状態まで様々なケースが含まれています。その中でも、トイプードルは特有の要因から、より慎重に口腔内の状態を見守る必要があるのです。

トイプードルを含む小型犬種では、先ほどお伝えした「乳歯遺残」という問題も無視できません。おおよそ、5匹中、1匹から3匹の割合で乳歯が抜けずに残ってしまう可能性があるのです。

これらの事実は、トイプードルをはじめとする小型犬種の口腔ケアがいかに重要であるかを示しています。飼い主の皆さんは、愛犬の口の健康に特別な注意を払う必要があるでしょう。

トイプードルの歯の健康を守るためのアドバイス

トイプードルの口腔健康を守るためには日常的なケアが不可欠です。以下に効果的な予防法5つをご紹介します。

1.定期的な歯磨き

まず最初に挙げられる方法は定期的な歯磨きです。理想的には毎日行うことですが、少なくとも週2〜3回は実施するよう心掛けましょう。専用の犬用ブラシとペーストを使うことで効果的なケアが可能です。また、初めての場合は少しずつ慣れさせてあげてください。

2.食事選び

食事選びも重要です。口腔内ケア用として販売されているドッグフードには、食べながら自然と汚れを落とせるよう工夫されたものがあります。このようなフードを選ぶことで日常的なケアにつながります。また、おやつとして与えるものにも配慮し、デンタルケア効果があるものを選ぶと良いでしょう。

3.デンタルケア用品

デンタルケア用品も積極的に活用しましょう。オーラルピースなど口腔ケア用スプレーやガムなど、多様な製品がありますので、自分たちの日常生活スタイルに合ったものを選んで使用してください。

4.定期的な獣医師による検診

家庭でできるケアだけでは限界がありますので、定期的に獣医師によるチェックアップを受けましょう。特に年齢とともにリスクが増加するため、高齢になる前から習慣化しておくことがおすすめです。

5.おもちゃ選び

おもちゃ選びにも注意しましょう。過度に硬いものや尖った部分があるおもちゃは避けてください。適度な硬さのおもちゃで遊ぶことで、安全性を確保しつつ楽しむことができます。

まとめ

トイプードルはその愛らしい外見とは裏腹に、多くの場合口腔内疾患へのリスクがあります。しかし適切なケアと予防策を講じれば、そのリスクを大幅に軽減することができます。日々のお手入れとして定期的なブラッシングや食事選び、デンタルケア用品活用など、多角的なアプローチで愛犬との健康的で幸せな生活を支えてあげましょう。

愛犬との時間は貴重です。その笑顔と健康を長く楽しむためには、日常生活でできる小さなお手入れから始めてみてください。そして何より大切なのは愛情です。愛情深く接することで、お互い信頼関係も深まり、一緒に楽しい時間を過ごせます。この機会にぜひトイプードルとの素晴らしい毎日作りへ踏み出してみてくださいね。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。