犬の目ヤニの正しい取り方!嫌がられずにできる簡単ケアと注意点

愛犬の目元に付いている目ヤニ、みなさんはどう対処していますか?「ティッシュでサッと拭いている」「なんとなくそのままにしている」そんな飼い主さんも多いのではないでしょうか。

実はこの目ヤニ、犬の目の健康や体調のサインが隠れている重要なチェックポイントです。放置や間違ったケアをしてしまうと、思わぬトラブルにつながることも。

今回の記事では、目ヤニの色や量による健康状態の見分け方、正しい目元ケアの方法、受診が必要なケースまで詳しく解説します。さらに、涙やけ予防に役立つアイテムや、目ヤニケアを習慣にするためのコツもご紹介します。愛犬の目元ケアを、今日から見直してみませんか?

犬の目ヤニの原因と種類

犬の目ヤニは、涙や粘液、外から入ったホコリ、被毛などが混ざり合ってできた老廃物です。正常な範囲であれば、目の端に少量ついている程度で、特に問題はありません。しかし、目ヤニの色や量に変化が見られた場合、それは体からの注意信号かもしれません。

たとえば、黄色や緑がかった目ヤニは、細菌感染や目の炎症が原因であることが多く、動物病院での診察が必要になります。赤みを帯びている場合は、目に小さな傷があるか、軽い出血が起きている可能性があるので要注意です。さらに、目ヤニがねばつき、嫌なにおいがある場合は、結膜炎や角膜炎など、目の病気の疑いもあります。

ひろこ

朝の目ヤニは自然な排出物ですが、日中も何度も目ヤニが出るようなら要注意。毎日同じ時間にチェックする習慣をつけると、変化にすぐ気づけます。

犬の目ヤニの正しい取り方

目ヤニを取るときは、優しさと清潔さが大切です。まず、ぬるま湯で湿らせた清潔なコットンやガーゼを使いましょう。固まっている場合は、数秒間目の周囲に軽く押し当ててふやかし、それからやさしく拭き取ります。力を入れて無理に取ろうとすると、犬の皮膚を傷つけてしまうことがあります。

目元専用のローションや清浄綿など、犬用に作られたケア用品も便利です。ただし、刺激の強い人間用のものを使うのは絶対に避けてください。あくまで「犬専用」と明記された製品を使いましょう。

ひろこ

左右の目を拭くときは、コットンやガーゼを別々に使うと衛生的。感染症のリスクをぐっと下げることができます。
乾いたティッシュでこすってしまうと、目の周りの皮膚を刺激して炎症の原因になります。「やわらかく、濡らして、やさしく」が基本です。

嫌がられないケアのコツと便利アイテム

目元を触られるのが苦手な犬は多いので、いきなりケアを始めるのではなく、まずはリラックスした状態を作ることが大切です。眠そうなときや甘えてきたタイミングなど、落ち着いた時間帯を狙いましょう。

犬用の目元ケア用品には、低刺激のローションや、涙やけ対策用の使い捨て清浄綿などがあります。香料やアルコールが含まれていないものを選ぶと、目に優しく安心して使えます。

また、飼い主が焦ってしまうと犬も敏感に反応して逃げてしまいます。まずは短時間で済ませ、終わったらご褒美のおやつをあげたり、声をかけて褒めてあげると、次回のケアもスムーズになるでしょう。

ひろこ

「目ヤニ取り=イヤな時間」にならないよう、終わったあとにはおやつやスキンシップでポジティブな印象を植え付けておきましょう。

頻繁な目ヤニは生活習慣の見直しを

目ヤニが出やすい環境には、実はさまざまな要因が潜んでいます。室内にたまったホコリやハウスダスト、アロマや柔軟剤などの香りが刺激になっている場合もあります。空気清浄機を設置したり、こまめに換気や掃除をすることで改善されることも少なくありません。

また、ドッグフードの内容が目ヤニに影響しているケースもあります。添加物が多く含まれるフードや体質に合っていない原材料が、目元にトラブルを引き起こすことがあるため、無添加のフードやアレルゲン対策された商品に切り替えてみるのもひとつの方法です。

こんな目ヤニが出たらすぐに病院へ

明らかにいつもと違う色やにおいの目ヤニが出たときは、病院での診察が必要です。とくに黄色や緑色の目ヤニは感染症のサインである可能性が高く、悪化すると視力に影響が出ることもあります。

目が赤く充血していたり、涙が止まらなかったり、犬が目をしきりにこすっていたりするようであれば、早めに獣医師の判断を仰ぎましょう。自己判断での処置は悪化させるリスクもあります。

日々のケアで信頼関係もアップ

目ヤニのケアは、ただの清潔習慣ではなく、愛犬との信頼関係を深める時間でもあります。毎日同じ時間に目元を拭いてあげることで、犬も安心し、次第にリラックスしてケアを受け入れるようになります。

小さな変化にも気づきやすくなり、体調不良や目の病気の早期発見にもつながります。嫌がられない工夫をしながら、できるだけ日常の中に組み込んでいくのが理想です。

まとめ

犬の目ヤニは健康状態を知るうえで、とても大切なサインです。日々のちょっとした変化に気づき、やさしくケアを続けてあげることで、大きな病気を未然に防ぐことができます。

ポイントは、「やさしくふやかして取る」「刺激の少ないアイテムを使う」「無理せず楽しい時間として習慣化する」こと。飼い主の愛情が、犬の健康と安心につながっていきます。今日からさっそく、目ヤニチェックを日課にしてみましょう。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。