「犬アレルギーだけど、どうしても犬と暮らしたい!」そんな願いを持つ人は少なくありません。実際、犬アレルギーの主な原因は犬の被毛やフケ、唾液、尿などに含まれるアレルゲン物質。
しかし、犬種や被毛の特徴によってアレルギーリスクは大きく異なります。今回の記事では、犬アレルギーでも飼いやすい犬種や選び方、快適に暮らすためのポイントなどを深堀りしてご紹介します。
犬アレルギーの原因と“飼える犬”の特徴
犬アレルギーの主な原因は、被毛やフケ、唾液、尿中に含まれる「アレルゲンタンパク質」です。特に抜け毛やフケが多い犬種は、アレルゲンが空気中に舞いやすく、症状が出やすくなります。
一方で、抜け毛が少ない、毛が短い、皮膚からのアレルゲン分泌が少ない犬種は、アレルギー症状が出にくい傾向があります。こうした犬種を「ハイポアレルゲニック(低アレルギー性)」と呼び、犬アレルギーを持つ人にも注目されています。
アレルギーでも飼いやすい犬種8選
犬アレルギーでも比較的飼いやすいとされる犬種には、いくつかの共通点があります。その代表的な特徴は「抜け毛が少ない」「被毛がカールしている」「シングルコートまたは特殊なダブルコート」「皮脂分泌が少ない」などです。中でも人気が高いのは以下の犬種です。
1.トイプードル
抜け毛が非常に少なく、巻き毛が抜けた毛を絡めとるため、アレルゲンの拡散を抑える効果が期待できます。賢くてしつけやすいのも魅力です。
2.ビションフリーゼ
ふわふわの白い被毛が特徴で、抜け毛が少なく皮脂の分泌も控えめ。被毛が絡まりやすいので、アレルゲンが床に落ちにくいのがポイント。
3.マルチーズ
シルクのような長い被毛ですが、抜け毛が少なく、フケやアレルゲンの飛散を抑えやすい犬種です。
4.ミニチュアシュナウザー
ワイヤー状の硬い被毛で抜け毛が少なく、トリミングで被毛管理がしやすい犬種。忠実で遊び好きな性格も人気。
5.ヨークシャーテリア
シングルコートで換毛期がなく、抜け毛が非常に少ない犬種。毎日のブラッシングでアレルゲンの拡散を抑えやすい。
6.シーズー
被毛が抜けにくく、皮脂の分泌も少ない。陽気で社交的な性格も人気。
7.アフガンハウンド
大型犬ながら抜け毛が少なく、日常的なブラッシングで清潔を保ちやすい。
8.オーストラリアンラブラドゥードル
アレルギー対策のために交配・改良された犬種で、抜け毛が少なくアレルゲンの拡散が抑えられる「アレルギーフレンドリー」な犬種として注目されています。
犬種選びの際は「抜け毛の少なさ」だけでなく、「皮脂や唾液アレルギー」も考慮しましょう。飼う前に必ず犬舎やブリーダーで直接触れ合い、自分や家族のアレルギー反応を確認することが大切です。
アレルギー対策と生活の工夫
犬種選びだけでなく、日々の生活習慣や環境管理も重要です。こまめな掃除や空気清浄機の活用、犬のシャンプーやブラッシング、布製品の素材選びなど、アレルゲンを減らす工夫が症状コントロールの鍵となります。特にカーペットやソファ、カーテンなどはアレルゲンが付着しやすいので、洗濯や掃除がしやすい素材を選びましょう。
犬のシャンプーは週1~2回程度が理想ですが、皮膚に優しい低刺激のものを選び、しっかり乾かすことが重要です。掃除機は高性能フィルター搭載のものや、排気が外に出ないタイプを選ぶと効果的です。また、寝室など長時間過ごす空間には犬を入れない、犬に触れた後は必ず手を洗うなど、生活動線の工夫も大切です。
ブラッシングやシャンプーは「屋外」や「換気の良い場所」で行うと、アレルゲンの室内拡散を抑えられます。専用のブラシや低刺激シャンプーを使い、皮膚トラブルも予防しましょう。
低アレルギー犬種の豆知識
実は、低アレルギー性犬種でも個体差が大きく、同じ犬種でもアレルギー反応の出方は人によって異なります。また、プードルやビションフリーゼのような巻き毛犬種は、抜けた毛が他の毛に絡みつくため、床や空気中に落ちにくいという特徴があります。そのため、見た目はきれいでも、体に抜け毛が溜まりやすく、定期的なブラッシングが欠かせません。
オーストラリアンラブラドゥードルのように「アレルギー対策のために生まれた犬種」は、世界的に注目されており、今後も新しい低アレルギー性犬種が登場する可能性があります。
アレルギーでも犬と暮らすための注意点
アレルギーがあっても犬と暮らすことは可能ですが、症状が重い場合や医師から止められている場合は無理をしないことが大切です。また、犬種による個体差や、生活環境の違いによってもアレルギーの出方は変わります。家族全員が犬との暮らしに納得し、協力して環境管理を徹底することが、快適なペットライフの第一歩です。
迎え入れる前に「お試し飼育」や「ペットホテルでの短期体験」などで実際に犬と生活してみると、アレルギー症状や生活の変化を事前に確認できます。特に子どもや高齢者がいる家庭では慎重な判断が必要です。
まとめ
犬アレルギーでも飼える犬種は、抜け毛が少なくアレルゲンの拡散を抑えやすい犬種が中心です。トイプードル、ビションフリーゼ、マルチーズ、オーストラリアンラブラドゥードルなどは、アレルギーを持つ人にも人気の高い犬種になります。
ただし、個体差や唾液・皮脂によるアレルギーもあるため、事前の確認と日々のケアが不可欠。定期的な掃除やシャンプー、室内環境の清潔維持、家族の協力を心がけ、犬との快適な共生を目指しましょう。最後までお読みいただきありがとうございました☺