犬が初対面で背中を向ける理由とは?仲良くなるための正しい接し方

初めて会った犬が、あなたに背中を向けてしまった…。「嫌われちゃったのかな?」と不安になりますよね。でも安心してください!実は犬が背中を向ける行動には、いろんな意味があります。

決して嫌われているとは限りません。今回の記事では、犬が初対面の人に背中を向ける理由から、信頼関係を築くための正しい接し方まで詳しく解説します。犬の気持ちを理解して、素敵な関係を築きましょう☺

犬が背中を向ける基本的な意味

背中を向ける行動は、犬のボディランゲージの一つです。まずは基本的な意味を知っておきましょう。

1.カーミングシグナルの一つ

犬が背中を向けるのは「カーミングシグナル」と呼ばれる、自分や相手を落ち着かせるための行動の一つです。「敵意はありませんよ」「攻撃する気はないですよ」というメッセージを伝えているのです。つまり、決してネガティブな意味だけではないのです。

2.無関心を装っている

犬は興味がないふりをすることで、緊張した状況を和らげようとします。直接目を合わせたり、正面から向き合ったりすることは、犬の世界では挑発的な行動になることも。背中を向けることで「リラックスしてね」と伝えているのです。

3.信頼の証の可能性も

実は、背中を向けることは信頼の証でもあります。無防備な背中を見せるということは、「あなたを信頼しています」というサイン。特に、最初は警戒していたのに途中で背中を向けてくれたら、それは心を開き始めた証拠です。

ひろこ

犬が背中を向けたら、それは犬からの「ちょっと待って」のサイン。無理に触ろうとせず、犬のペースを尊重してあげましょう。焦らずゆっくり距離を縮めるのが仲良くなる秘訣ですよ

初対面で背中を向ける理由

初対面の場面では、特に背中を向ける行動が見られやすいです。その理由を詳しく見ていきましょう。

1.警戒心からくる行動

初めて会う人に対して、犬は警戒するのが自然です。あなたの匂いも声も知らないので、どんな人か判断できずに不安なのです。背中を向けることで、「少し距離を置かせて」と言っているのかもしれません。

2.圧力を感じている

人間が犬に近づくとき、無意識に上から覗き込んだり、正面からグイグイ近づいたりしていませんか?これは犬にとって圧力を感じる行動なのです。背中を向けることで、その圧力から逃れようとしているのかもしれません。

3.興奮を抑えようとしている

実は、嬉しすぎて興奮しているときも背中を向けることがあります。「嬉しい!でも落ち着かなきゃ!」と自分をコントロールしようとしているのです。しっぽを振りながら背中を向けている場合は、この可能性が高いです。

4.飼い主さんに確認している

知らない人に会ったとき、犬は飼い主さんの方を向いて「この人、大丈夫?」と確認することがあります。飼い主さんへ背中を向けているわけではなく、あなたに背中を向ける形になっているだけかもしれません。

5.臭いを確認している

犬は鼻が良いので、あなたの匂いを確認しようとして体の向きを変えることがあります。背中を向けているように見えても、実は風向きを考えて匂いをキャッチしやすい位置に移動しているだけかもしれません。

ひろこ

犬の全身のボディランゲージを観察しましょう。耳が後ろに倒れている、しっぽが下がっている場合は警戒や不安。しっぽを振っている、体がリラックスしている場合は好意的です。背中を向ける行動だけでなく、総合的に判断することが大切ですよ

犬と仲良くなるための正しい接し方

背中を向けられても大丈夫!正しいアプローチで、犬と良い関係を築けます。

1.焦らず待つ姿勢が大切

🐶犬から近づいてくるまで待つ

一番大切なのは、犬のペースを尊重すること。無理に触ろうとせず、犬から興味を持って近づいてくるまで待ちましょう。人間がじっと待っていると、犬は「この人は安全そうだな」と判断して、自分から近づいてきてくれることが多いです。

🐶しゃがんで低い姿勢になる

立ったままだと、犬にとっては威圧的に見えます。しゃがんで目線を低くすると、犬は安心しやすくなります。ただし、正面からではなく横向きや斜めの姿勢を取ることがポイントです。

2.視線と声のかけ方

🐶直視しない

じっと目を見つめるのは、犬にとって挑戦的な行動です。視線を少し外して、優しく見る程度にとどめましょう。チラチラと見る感じが理想的です。

🐶優しくゆっくり話しかける

高い声で大きく話しかけると、犬は興奮したり驚いたりします。低めの落ち着いたトーンで、ゆっくりと優しく話しかけてあげてください。「いい子だね」「おりこうさんだね」などの言葉をかけながら、リラックスした雰囲気を作りましょう。

3.正しい触り方

🐶手のひらを見せる

犬が近づいてきたら、手の甲ではなく手のひらをそっと差し出します。匂いを嗅がせて、安心させてあげましょう。この時、手を上から近づけるのではなく、下からゆっくり近づけるのがコツです。

🐶触る順番に注意

いきなり頭を触るのはNG。まずは胸や肩、横腹など、犬が見える位置から触り始めましょう。犬が嫌がらなければ、徐々に頭や背中を撫でてあげてください。

🐶優しくゆっくり

ガシガシと力強く撫でるのではなく、優しくゆっくりと撫でましょう。犬がリラックスして目を細めたり、体を寄せてきたりしたら、それは「気持ちいい」のサインです。

ひろこ

おやつを使うのも効果的!飼い主さんの許可をもらってから、手のひらにおやつを乗せて差し出してみましょう。食いしん坊な犬なら、すぐに打ち解けてくれるかも。ただし、無理に食べさせようとはせず、犬が自分から来るのを待ってくださいね

こんな行動は避けよう

犬と仲良くなりたいなら、以下の行動は避けましょう。逆効果になってしまいます。

1.急に近づく・大きな動き

犬は急な動きに敏感です。いきなり近づいたり、大きな動作をしたりすると、びっくりして警戒心を強めてしまいます。ゆっくりとした動きを心がけましょう。

2.上から覆いかぶさる

上から覆いかぶさるような姿勢は、犬にとって非常に怖いです。頭を撫でる時も、真上からではなく横から手を伸ばすようにしましょう。

3.大声を出す・甲高い声

興奮した大きな声や甲高い声は、犬を刺激します。特に警戒心が強い犬の場合、余計に警戒されてしまうので注意が必要です。

4.無理に抱っこする

仲良くなったからといって、いきなり抱っこするのはNG。犬が自分から膝に乗ってくるまで待つか、飼い主さんに「抱っこしても大丈夫ですか?」と確認してからにしましょう。

時間をかけて信頼関係を築こう

初対面で背中を向けられても、焦る必要はありません。犬との関係は、時間をかけて築くものです。

1.何度も会うことが大切

一度会っただけでは、まだお互いをよく知らない状態。定期的に会う機会があれば、回数を重ねるごとに犬はあなたのことを覚えて、警戒心が薄れていきます。

2.一貫した態度で接する

毎回同じように優しく接することで、犬は「この人は安全だ」と学習します。気分によって態度を変えたりせず、常に穏やかに接してあげてください。

3.小さな進歩を喜ぶ

最初は背中を向けていた犬が、次は横を向いてくれた。その次は正面を向いてくれた。小さな進歩を喜びながら、ゆっくりと関係を深めていきましょう。

まとめ

犬が初対面で背中を向けるのは、警戒心や不安からくる自然な行動です。でも、それは決して「嫌い」という意味ではありません。むしろ「カーミングシグナル」として、緊張を和らげようとしているのですね。

犬と仲良くなるコツは、焦らず待つこと。犬のペースを尊重し、無理に触ろうとせず、犬から近づいてくるのを待ちましょう。しゃがんで低い姿勢になり、直視せず、優しい声でゆっくり話しかけることが大切です。

背中を向けられても、それは関係を築く第一歩。時間をかけて信頼関係を築けば、きっと素敵な友達になれますよ。犬の気持ちを理解して、優しく接してあげてくださいね。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。