【愛犬の毛玉撃退法】プロが教える上手な取り方と予防策とは?

愛犬の柔らかな毛並みを撫でていると、時々ゴワゴワとした違和感を感じることがあります。そう、毛玉です。犬の毛玉は見た目の問題だけでなく、皮膚トラブルの原因にもなりかねない厄介者。

今回の記事では、犬の毛玉の正しい取り方と、毛玉を予防するためのケア方法をご紹介します。愛犬との触れ合いの時間を、より快適で楽しいものにするために、ぜひ最後までお読みください。

犬の毛玉が引き起こす問題

犬の毛玉は、単なる美容上の問題ではありません。放置すると、様々な健康上の問題を引き起こす可能性があります。まず、毛玉ができると皮膚の通気性が悪くなり、汚れがたまりやすくなります。これが原因で皮膚炎を引き起こすことがあるのです。また、毛玉によって皮膚が引っ張られ、歩行時に痛みを感じたり、最悪の場合は皮膚が裂けてしまうこともあります。

さらに、毛玉の処置に時間がかかるほど、愛犬にとっては大きなストレスとなります。グルーミングが嫌いになってしまい、飼い主さんとの大切なスキンシップの時間が減ってしまう可能性もあるのです。

このように、毛玉は愛犬の健康と幸せに直結する問題です。早めに対処し、予防することが大切なのです。

  • 皮膚炎の原因に:通気性が悪くなり、汚れや湿気がこもる。
  • 痛みを引き起こす:皮膚が引っ張られ、違和感や痛みを感じる。
  • 動きにくくなる:脇や足の付け根の毛玉が、歩行を妨げる。
  • グルーミング嫌いに:処置が痛みを伴い、ストレスを感じやすくなる。

犬の毛玉の正しい取り方

では、実際に毛玉を見つけたらどうすればよいのでしょうか。ここでは、愛犬に負担をかけずに毛玉を取る方法をステップバイステップでご紹介します。まず、準備するものは以下の通りです。

  • スリッカーブラシ
  • コーム
  • すきバサミ(必要に応じて)
  • ペット用毛玉取りローション(毛玉が重度の場合)

1.毛玉の確認と準備

まず、毛玉の場所と大きさを確認します。愛犬をリラックスさせ、優しく声をかけながら作業を始めましょう。

2.毛玉と皮膚の間を押さえる

毛玉を取る際に最も重要なのは、愛犬の皮膚を守ることです。片手の指で毛玉と皮膚の間をしっかりと押さえ、皮膚が引っ張られないようにします。

3.スリッカーブラシでのほぐし

スリッカーブラシを使って、毛玉の先端部分から少しずつほぐしていきます。このとき、ブラシを毛の流れに逆らわないよう、優しく動かすのがコツです。

4.コームでの仕上げ

スリッカーブラシである程度ほぐれたら、コームを使って更に細かくほぐしていきます。コームは毛の流れに対して縦に使うと、より効果的です。

5.頑固な毛玉への対処

どうしても取れない毛玉がある場合は、すきバサミを使用します。毛玉を指でつまみ、すきバサミを縦に入れて少しずつ切り込みを入れます。このとき、決して皮膚に近づけすぎないよう注意が必要です。

6.毛玉取りローションの使用

特に頑固な毛玉の場合は、ペット用の毛玉取りローションを使用すると効果的です。ローションを毛玉に塗布し、少し時間を置いてからブラシでほぐすと、より簡単に毛玉を取ることができます。

7.仕上げのブラッシング

毛玉を取り終えたら、全体的にブラッシングを行い、毛並みを整えます。この時、愛犬をたくさん褒めてあげることを忘れずに。

ひろこ

毛玉を取る作業は、愛犬にとってストレスになる可能性があります。短時間で終わらせようとせず、愛犬の様子を見ながら、必要に応じて休憩を取りましょう。無理をせず、数日に分けて作業を行うのも一つの方法です。

毛玉予防法

あらかじめ、毛玉ができないように予防することも、飼い主としては大切なことです。ここでは、毛玉予防対策について解説します。

1. 定期的なブラッシング

  • 長毛種:毎日ブラッシングが理想。
  • 短毛種:週に2~3回で十分。

2. 毛玉ができやすい部位に注意

  • 耳の後ろ
  • 脇の下
  • 足の付け根
  • お尻周り

3. 適切なシャンプー&ドライ

  • コンディショナーを使用し、毛を滑らかに。
  • 完全に乾かすことで、絡まりを防ぐ。

4. 食事と栄養管理

  • オメガ3脂肪酸を含むフードで、毛艶を改善。

5. 定期的なトリミング

  • 毛玉になりやすい犬種は、プロのトリミングを活用。
ひろこ

ブラッシングを嫌がる愛犬には、少しずつ慣れさせていくことが大切です。最初は短時間から始め、ブラッシング後に褒めたりおやつを与えたりして、ポジティブな経験として認識させましょう。

犬種別の毛玉ケア

犬種によって毛の質や量が異なるため、毛玉ケアの方法も少しずつ変わってきます。ここでは、代表的な犬種別の毛玉ケア方法をご紹介します。

🐕プードル系

カーリーな被毛を持つプードルは、毛玉ができやすい代表的な犬種です。毎日のブラッシングが必須で、特に耳の周りや脇の下、お腹周りに注意が必要です。また、定期的なトリミングも欠かせません。

🐕シーズー、マルチーズなどの長毛種

これらの犬種は、シルキーな長い毛を持つため、毛玉ができやすい傾向にあります。毎日のブラッシングに加え、週に1〜2回のコーミングが効果的です。また、目の周りの毛は特に注意が必要です。

🐕ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーなどの中型〜大型犬

これらの犬種は、二重被毛を持つことが多く、換毛期には特に注意が必要です。スリッカーブラシとコームを併用し、下毛までしっかりとブラッシングすることが大切です。

    🐕チワワ、ダックスフンドなどの短毛種

    短毛種は比較的毛玉ができにくいですが、まったくできないわけではありません週に1〜2回のブラッシングで十分ですが、換毛期には注意が必要です。

      🐕コーギー、柴犬などの二重被毛の犬種

      これらの犬種は、特に換毛期に大量の抜け毛が出るため、毛玉ができやすくなります。ファーミネーターなどの専用ツールを使用し、下毛をしっかりと取り除くことが重要です。

        それぞれの犬種に適したブラシやコームを選び、愛犬の被毛の特性に合わせたグルーミングを心がけましょう。

        ひろこ

        愛犬の被毛の状態は、健康状態を反映していることがあります。普段と違う毛並みの変化や、急に毛玉ができやすくなったなどの変化に気づいたら、獣医師に相談することをおすすめします。

        まとめ

        犬の毛玉ケアは、単なる美容の問題ではなく、愛犬の健康と快適さに直結する重要な課題です。定期的なグルーミングを通じて、愛犬の体調の変化にいち早く気づくこともできます。毛玉ケアを通じて、愛犬とのコミュニケーションを深め、より強い絆を築いていってください。愛情を込めたケアは、必ず愛犬の幸せにつながります。最後までお読みいただきありがとうございました☺

        • 毛玉ができる前に予防ケアを!
        • 正しい方法で優しく取り除くことが大切。
        • 犬種ごとのケアを理解し、適切なグルーミングを行う。

        日々のブラッシングを習慣にし、愛犬の健康と快適な生活をサポートしましょう!

        この記事を書いた人

        トリマー ひろこ

        大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。