近年、飼いやすさと見た目のスマートさから注目を集めている「短毛犬種」。毛が短くお手入れがしやすいだけでなく、活発で愛情深い性格の犬も多く、初心者からベテランの飼い主まで幅広く人気があります。
今回の記事では、短毛犬種の基本的な特徴から、2025年最新版の人気犬種20選、さらに日々のお手入れのコツまでを詳しく解説。短毛犬種を家族に迎えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
短毛犬種とは?
短毛犬種とは、被毛の長さが約2.5cm以下の犬種のことを指します。一般的に「ショートコート」や「スムースコート」とも呼ばれ、毛の長さが短いため、骨格や筋肉のラインがはっきりと見えるのが特徴です。
また、短毛犬にはもともと作業犬や狩猟犬の血統を持つ種類が多く、機能的な被毛を備えています。撥水性に優れていたり、汚れにくかったりと、外での活動に適した性質を持っている点も魅力です。
短毛犬種のメリット・デメリット
短毛犬は見た目のスッキリ感と、お手入れのしやすさから人気がありますが、注意すべき点もいくつか存在します。ここではそれぞれのポイントをわかりやすく紹介します。
メリット
1.お手入れが簡単
短毛犬は毛が短いため、毛玉ができることがほとんどありません。毎日のブラッシングは軽めでOK。トリミングの頻度も少ないため、初心者でも無理なくケアできます。
2.清潔を保ちやすい
毛が短いことでホコリや汚れが付きにくく、散歩の後の拭き取りもラクです。ニオイもこもりにくく、室内飼いでも快適に保ちやすい点もメリットです。
3.健康チェックがしやすい
皮膚が見えやすいため、湿疹やかぶれ、小さなケガなどの異変に早く気づきやすく、動物病院での診断もスムーズになります。
4.トリミング費用が抑えられる
被毛が伸びにくいため、月に一度のトリミングが必要ない犬種も多く、費用を抑えることができます。定期的なシャンプーと爪切りだけでも清潔を維持しやすいです。
デメリット
1.換毛期の抜け毛が多い
短毛犬でも、特にダブルコートの犬種(例:柴犬、ビーグルなど)は春や秋の換毛期に大量の毛が抜けることがあります。掃除機やコロコロの使用頻度が増えるのは避けられません。
2.寒さに弱い
短毛は保温性が低く、冬場は寒さを感じやすくなります。体の小さな犬種やシニア犬の場合は特に注意が必要で、室内でも服を着せたり、暖房器具を活用したりする必要があります。
3.紫外線や乾燥の影響を受けやすい
被毛が少ない分、皮膚への直射日光や乾燥の影響を受けやすくなります。夏場の昼間は散歩の時間を避けたり、乾燥時期には保湿ケアをしたりといった対策が必要になります。
このように、短毛犬種は見た目がスッキリしていてケアも比較的簡単ですが、皮膚や寒暖差に対して敏感な面もあります。飼育前にはそれぞれの特徴をよく理解し、生活スタイルに合った犬種を選ぶことが大切です。
人気の短毛犬種20選【短毛犬種 人気】
代表的な短毛犬種には、小型から大型まで幅広い犬種があります。以下は人気の20犬種です。
順位 | 犬種名 | 特徴・ポイント |
---|---|---|
1 | チワワ | 小型で飼いやすく、スムースコートも人気 |
2 | ミニチュアピンシャー | 短毛で光沢のある被毛、活発で運動好き |
3 | ミニチュア・ダックスフンド(スムース) | 胴長短足、狩猟犬の血統を持つ |
4 | ボストン・テリア | 短毛でつややか、愛嬌のある顔立ち |
5 | パグ | 短毛でシワの多い顔が特徴 |
6 | イタリアン・グレイハウンド | 細身で速く、短毛で手入れが楽 |
7 | ジャックラッセルテリア | 活発で短毛、運動量が多い |
8 | 柴犬 | 日本原産の短毛ダブルコート犬 |
9 | フレンチ・ブルドッグ | 短毛で筋肉質、室内飼育に適している |
10 | ビーグル | 短毛で狩猟犬、活発で社交的 |
11 | スタッフォードシャー・ブル・テリア | 筋肉質で短毛、忠誠心が強い |
12 | ウイペット | 速さが魅力の短毛犬種 |
13 | サルーキ | 優雅な狩猟犬、短毛で手入れが楽 |
14 | ダルメシアン | 独特の斑点模様、短毛で丈夫 |
15 | ボクサー | 短毛で筋肉質、家庭犬として人気 |
16 | ブルドッグ | 短毛でがっしり、穏やかな性格 |
17 | ワイマラナー | 光沢のある短毛、運動能力が高い |
18 | ラブラドール・レトリバー | 短毛でダブルコート、家庭犬の代表格 |
19 | イングリッシュ・ポインター | 短毛で狩猟犬、活発で賢い |
20 | ドーベルマン | 短毛で筋肉質、警戒心が強い |
短毛犬種を選ぶ際は、見た目だけでなく性格やお手入れのしやすさも重要なポイントです。
短毛犬種の毛質の種類(シングルコート・ダブルコート)
短毛犬種は一見シンプルに見えますが、その毛質には明確な違いがあります。特に「シングルコート」と「ダブルコート」の2つに分類され、被毛の構造やお手入れ方法、抜け毛の量に大きな差が出るため、飼育前に知っておくべき重要なポイントです。
1.シングルコートとは
抜け毛が少なく、皮膚が見えやすい構造
シングルコートとは、オーバーコート(外毛)のみを持つ犬種のことを指します。このタイプは被毛が1層しかなく、抜け毛が比較的少ないことが特徴です。皮膚が薄く見えやすいため、皮膚病の早期発見がしやすい反面、乾燥や紫外線に敏感で保湿ケアが重要です。代表犬種はミニチュアピンシャーやイタリアングレイハウンドなど。
2.ダブルコートとは
換毛期に大量の抜け毛が出る二層構造
ダブルコートは、外毛(オーバーコート)と内毛(アンダーコート)の2層から構成されており、気温変化に対応できるよう進化した毛質です。春と秋の換毛期にはアンダーコートがごっそり抜けるため、日常的なブラッシングが欠かせません。柴犬やラブラドール・レトリバーが代表格です。
ダブルコート犬種には、換毛期にファーミネーターなど専用ブラシを活用することで、抜け毛の飛散を抑え、皮膚環境の悪化も防げます。
短毛犬種のお手入れ方法と注意点
短毛犬は「トリミングが不要で楽」と思われがちですが、実際には皮膚トラブルや抜け毛対策など、基本的なケアを継続することが健康維持には不可欠です。
1.ブラッシングの頻度と方法
短時間でも継続が鍵
週に1〜2回のブラッシングを基本とし、換毛期は頻度を上げて毎日に近いペースで行うことが理想です。使用するのは、肌に優しいラバーブラシやソフトピンブラシがおすすめ。ブラッシングをすることで血行促進にもつながり、皮膚の健康維持にも効果があります。
2.シャンプーは月1回が目安
低刺激シャンプーを選ぶことが重要
短毛犬は皮膚がデリケートな犬種も多く、洗浄力の強すぎるシャンプーは逆効果になることもあります。月に1回程度の頻度で、犬用の低刺激シャンプーを使い、洗った後はドライヤーでしっかり乾かしましょう。
3.皮膚チェックの重要性
毎日のスキンシップに観察を組み込む
短毛犬は被毛が短いため、皮膚の状態が見えやすくなっています。日々のスキンシップの中で、赤み・かさつき・脱毛など異常を見逃さないことが、早期発見・早期治療につながります。
シャンプー後の保湿ケアを習慣化することで、皮膚の乾燥やかゆみを予防し、愛犬の快適な暮らしに直結します。
短毛犬種の抜け毛対策
短毛犬は毛が短いため抜け毛が少ないと思われがちですが、実際にはダブルコートの犬種を中心に、非常に多くの毛が抜けることがあります。換毛期には毎日のケアが重要です。
1.毎日のブラッシングで抜け毛をコントロール
特に春・秋の換毛期には、抜け毛が一気に増えるため、ブラッシングを日課にすることが必要です。静電気防止スプレーを使うと、毛の舞い上がりを抑える効果もあります。
2.食事で内側からのケアも
皮膚と被毛の健康を支えるには、DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸を含むフードやサプリメントの導入も検討しましょう。栄養バランスのとれた食事は、抜け毛の量を自然と抑えることにつながります。
3.清掃も抜け毛対策の一部
床やソファなど、日常生活の中で抜け毛が溜まりやすい箇所を、掃除機やコロコロでこまめに掃除することで、清潔な住環境を維持できます。
短毛犬種に適した生活環境とケア
短毛犬種は被毛が短いため、外気温の影響を受けやすく、特に寒暖差には注意が必要です。屋内環境の整備と季節ごとの対策が重要になります。
1.冬の寒さ対策は万全に
暖房器具の利用や、あたたかいベッド・毛布を用意し、愛犬が快適に過ごせるスペースを作ってあげましょう。外出時には防寒ウェアを着せると、寒さから身を守れます。
2.夏の紫外線対策も忘れずに
短毛犬は被毛が皮膚を完全に覆っていないため、日焼けによる皮膚炎に注意が必要です。日中の散歩を避け、犬用の日焼け止めやUVカット服を活用すると安心です。
犬用のクールベッドや遮光カーテンの活用で、夏の暑さ対策も万全に!熱中症予防にもなります。
短毛犬種の健康管理のポイント
短毛犬は皮膚が露出している分、健康状態が表面に現れやすい反面、乾燥や紫外線の影響を直接受けやすいという側面もあります。
1.皮膚トラブルを予防する習慣を
皮膚の乾燥を防ぐためには、保湿ローションや犬用クリームを使ったスキンケアが効果的です。また、皮膚を傷つけないよう、爪切りや足裏ケアも定期的に行いましょう。
2.運動と心の健康も忘れずに
短毛犬には活発な性格の犬種が多く、運動不足になるとストレスを感じやすい傾向があります。毎日の散歩に加えて、室内でもおもちゃを使った遊びで心身をリフレッシュさせましょう。
まとめ
短毛犬種はお手入れがしやすく、見た目も清潔感があり人気の高い犬種です。しかし、抜け毛や皮膚トラブルへの対策は必要不可欠です。被毛のタイプや体質に応じたケアを取り入れ、日々のブラッシングやスキンシップを習慣づけることで、健康的で快適な愛犬との暮らしを実現できます。
特にこれから短毛犬種を迎えたいと考えている方は、その犬種が「シングルコート」か「ダブルコート」かを把握し、抜け毛・寒さ・皮膚へのケアが生活環境とマッチしているかをチェックすることが、長く健康に一緒に暮らす第一歩です。最後までお読みいただきありがとうございました☺