要注意!犬の毛がパサパサになる原因とパサつきやすい犬種とは? 

「最近、うちの子の毛がなんだかパサパサしてる…」そんなふうに感じたことはありませんか?
愛犬の被毛がツヤを失い、手触りもゴワゴワしてくると、見た目の印象が変わってしまうだけでなく、体の内側からのサインであることもあります。犬にとって、毛並みは健康を映す鏡のようなもの。

今回の記事では、犬の毛がパサパサになる原因と対策、パサつきやすい犬種、について解説していきます。ご自宅でできる日常ケアの方法や環境づくりのポイントもご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

犬の毛がパサパサになる理由とは?

愛犬の毛並みは、見た目だけでなく健康状態を映す大切なバロメーターです。ふわふわ・ツヤツヤだったはずの被毛がゴワついたりパサついたりしてきたら、もしかすると体の内側からのサインかもしれません。ここでは、犬の毛がパサパサになる主な原因について解説します。

1.栄養の偏りが毛のパサつきの大きな原因に

犬の毛がパサパサになる原因の中でも、特に多いのが「栄養の偏り」です。被毛の主成分はたんぱく質。そのため、動物性たんぱく質が不足すると毛に十分な栄養が届かず、ツヤやハリを失ってしまいます。特に、植物性たんぱく質が中心の食事では、犬に必要な必須アミノ酸が不足しがちになるため注意が必要です。

2.乾燥は被毛の大敵!冬やエアコンの季節は要注意

もう一つの見逃せない原因が「乾燥」です。犬の皮膚は人間よりも薄く繊細で、空気が乾燥しやすい冬や、エアコンの風が直接当たる室内では水分を失いやすくなります。頻繁なシャンプーや暖房の使用も、皮膚や被毛を乾燥させ、結果的にパサパサな毛質を引き起こすことがあるのです。

3.体の不調や加齢が毛並みに表れることも

加齢やホルモンバランスの変化、体調不良などの内的要因も、被毛に大きな影響を与えます。毛がパサつくだけでなく、抜け毛が増えたりフケが目立ったりする場合は、体の内側からのSOSかもしれません。
また、長毛種やダブルコートの犬では、ブラッシング不足により毛が絡まりやすくなり、栄養が行き届かなくなることもあります。

ひろこ

愛犬の毛のパサつきが気になり始めたら、まずは毎日のごはんを見直してみましょう。たんぱく質がしっかり摂れているか、オメガ3やオメガ6といった脂肪酸が含まれているかをチェックしてみるとよいでしょう。必要に応じて、サプリメントの活用もおすすめです。

毛がパサパサになりやすい犬種とは?

犬の中には、もともと被毛の性質や体質的な理由から、毛がパサつきやすい傾向をもつ犬種もいます。もちろん個体差はありますが、「なんだかこの犬種は毛が絡まりやすいな」「乾燥しやすいな」と感じたことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか。ここでは、毛がパサつきやすい犬種について解説していきます。

1.長毛種・シングルコートの犬

まず、マルチーズやヨークシャー・テリア、シーズーなどの長毛種は、毛が細くて繊細なため、乾燥や静電気の影響を受けやすく、毛がパサパサして見えやすい傾向があります。これらの犬種は「シングルコート」と呼ばれるタイプで、毛の密度が少なく皮膚へのダメージが表れやすいのも特徴です。

ブラッシング不足や被毛への保湿ケアが足りないと、すぐに毛が絡まりやすくなったり、ツヤを失ってしまうことがあるため、日常的なケアがとても大切になります。

2.カール・ウェーブがある犬種

プードルビション・フリーゼのように、カールした被毛をもつ犬種も注意が必要です。くるくると巻いた毛はかわいらしい見た目ですが、実は毛の1本1本が乾燥しやすく、油分が毛先まで届きにくい性質を持っています。そのため、しっとり感や柔らかさをキープするには、保湿ケアと栄養管理が欠かせません。

また、絡まりや毛玉ができると、毛の通気性が悪くなって余計に毛の状態が悪化してしまうため、定期的なカットやトリミングも重要です。

3.日本犬や短毛種でも油断は禁物

一方で、柴犬や秋田犬などの日本犬や、チワワ(スムースコート)、ダックスフンド(スムース)のような短毛種は、一見毛が丈夫そうに見えますが、実は皮膚が乾燥しやすく、フケやかゆみの影響で毛のパサつきが目立つことがあります。

特に日本犬は皮膚が敏感で、環境の変化やストレスに弱い一面もあるため、季節の変わり目には注意して観察してあげたいところです。

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犬種に合ったケア用品を使うことも、毛並みを整える大きなカギです。例えば、プードルやマルチーズなどの長毛種には保湿力の高いシャンプーを、短毛種には皮膚にやさしい低刺激タイプを選ぶなど、使い分けてあげましょう。

このように、毛がパサつきやすい犬種にはそれぞれの理由と特徴があります。愛犬の毛質に合ったケアを取り入れることで、より健やかでツヤのある毛並みを保つことができます。

正しいお手入れ方法

犬の毛がパサパサになるのを防ぐには、日頃のケアもとても大切です。中でも基本となるのが、ていねいなブラッシング。毎日のブラッシングは、余分な毛やホコリを取り除くだけでなく、皮膚の血流を良くすることで毛の健康をサポートしてくれます。被毛の長さや犬種に応じて適したブラシを選ぶことも忘れずに。

シャンプーも、やりすぎは禁物です。清潔を保ちたい気持ちはわかりますが、月に1〜2回を目安にしておくのが理想的。あまり頻繁に洗いすぎると、皮膚に必要な皮脂まで落ちてしまい、バリア機能が弱まってしまいます。もし臭いが気になる場合は、部分的に洗ったり、犬用のドライシャンプーを取り入れると便利ですよ。

そしてシャンプーの後には「保湿」を忘れずに。犬用の保湿ミストやローション、ジェルなどを活用することで、洗ったあとの乾燥を防ぎ、被毛と皮膚にうるおいを与えることができます。セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸などが入った保湿剤は、特に乾燥しやすい季節にぴったりです。

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シャンプーのあと、タオルでしっかり水分をふき取ったら、なるべく早く保湿剤を塗ってあげましょう。乾燥が進む前にうるおいを閉じ込めてあげることが、ふんわりとした毛並みをキープするコツです。

室内環境や生活習慣も影響

犬の毛がパサパサするのは、栄養やケアだけの問題ではありません。実は、家の環境や日々の暮らし方も大きく関わっています。たとえば、エアコンや暖房の使用によって空気が乾燥すると、被毛の水分が奪われやすくなります。そんなときは、加湿器を使って室内の湿度を40〜60%に保つのがおすすめです。

また、ストレスや運動不足も、毛並みに悪影響を及ぼすことがあります。お散歩や遊びの時間をしっかり確保し、飼い主さんとのスキンシップの時間も大切にしましょう。心が安定している犬は、毛並みも美しく保たれやすいんです。

高齢の犬や持病のある子の場合は、ホルモンバランスや体内の働きが毛に影響することもあります。最近急に毛がパサついてきた、フケやかゆみが気になる…そんな変化が見られたときは、早めに動物病院で相談してみてくださいね。

ひろこ

乾燥が気になる季節には、水分補給も意識してあげましょう。お水をこまめに交換するだけでも、皮膚や被毛のうるおいを保つ助けになります。

まとめ

犬の毛がパサパサしていると感じたら、それは愛犬からの小さなサインかもしれません。日々の食事やお手入れ、過ごしている環境を少し見直すことで、驚くほど毛並みが変わってくることもあります。

大切なのは、飼い主さんが優しく見守りながら、少しずつケアを続けていくこと。ふわふわでツヤのある毛並みは、犬自身の快適さにもつながり、毎日の生活をもっと気持ちよくしてくれるはずです。

愛犬の毛並みを守るために、今日からできることをひとつずつ始めてみませんか?毛のパサつきは治らない悩みではありません。正しい知識と、たっぷりの愛情があれば、きっと今よりもっと美しく、健やかな姿に近づけるはずです。最後までお読みいただきありがとうございました☺

この記事を書いた人

トリマー ひろこ

大学卒業後、「走れ!T校バスケット部」作者のもと、アシンスタントとして勤仕。数年後、昔から夢だったトリマーを目指し専門学校に入学。JKCトリマー・ハンドラー資格取得。トリミングサロン、動物病院、個人店経営の経験後、現在は母校の専門学校で運営の手伝いをしながら、記事を制作。18歳の息子をもつシングルマザー。